2011年の日常に関する思索/批評のページ


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ビーケーワンの送料無料キャンペーンの裏側を考察する
【オンライン書店】
 オンライン書店ビーケーワンで送料無料キャンペーンが3/31まで延長になった。通常は1,500円以上で送料無料なのだが、今は価格に関わらず送料無料になっているので、文庫本1冊からでも送料無料で注文ができる。つまりは、アマゾンや楽天ブックスと同じ扱いということ。
 このキャンペーンで便利なことは、予約注文をした場合に、分割配送でも送料が余分にかからないということ。ビーケーワンは3,000円(税抜)以上で300円割引のギフト券を発行しているので、発売日が異なる本をまとめ買いするときに、分割配送可能なことはとても便利なのだ。

 普通に考えると、この送料無料キャンペーンは利益率を下げそうな気がするのだけれど、上記ギフト券があり、また、10,000円(税抜)以上だと1,000円のビーケーワンポイントがつくキャンペーンもあり、まとめ買いをする顧客が多いという事実を考慮すると、必ずしもそうではないのではないか、という結論に行き着く。

 もし分割配送に余分な送料がかかるとすると、一括配送にする顧客が多いはずだ。すると、最後に刊行される書籍が入荷するまで、他の本をキープしておかなければならない。キープしておくにはスペースが必要で、スペースを確保するには倉庫を余分に持っておかなければならない。つまり、固定費が増えるのだ。
 一方、分割配送にすれば、ここの出荷時に余分な費用がかかるが、これは変動費として処理できる。作業負荷は予約状況からある程度予測できるので、それに併せて梱包員のシフトを組めばよい。また、配送は主にヤマトのメール便を使っているので、包括契約ならばかなりのコストダウンができていることだろう。

 こんな風に考えると、送料無料キャンペーンをやった方が、実は利益率が上がる可能性もある。今回のキャンペーンは、そんな実験的な意味を含んでいるんじゃないかなあ、と思う。
 それに、予約注文がしやすくなると、ビーケーワンはアマゾンなんかより予約開始が早いことが多いので、需要を先食いできる可能性もあるしね。
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