ハロルド・ニコルソン作品の書評/レビュー

外交 (訳:斎藤眞、深谷満雄)

現代にはどの程度通用するんだろう
評価:☆☆☆☆★
 外交官という職業が成立するまでの経緯と外交官の仕事を、主にイギリスの例を通じて説明している。初版が第二次大戦前なので、若干、内容が古い気もするが、歴史的経緯や当時の外交官の振る舞い、求められる資質など、参考になる部分も多々あると思う。…素人なので正しい認識かどうかは定かでないが。
 直接外交とは関係がないが、ちょっとびっくりすることは、当時の日本が五大国のひとつに数えられていること。明治維新から半世紀程度で世界のトップに登りつめるなんて、いったいどんな無茶なことを当時の日本はやらかしたのだろうかと、本当に感心させられると同時に空恐ろしくもなる。
 優秀な外交官を得るために、試行錯誤が繰り返されてきた歴史はひとつの教訓にもなると思う。なぜなら、現代でも優秀な外交官というのは希少な存在だろうから。

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