日通総合研究所作品の書評/レビュー

物流戦略策定シナリオ―物流を効率的にマネジメントする 市場とのズレによる無駄をなくし、新しい管理技術でコストを削減する

物流システムを見直そうと考えている人にオススメ
評価:☆☆☆☆★
 物流サービスを維持しながら物流コストを削減するには何をすべきか。まずはおきている問題に関する仮説を立て、それを検証するためのデータを集める。そして、あくまで最適な生産・販売を実現するための物流という位置づけで、生産部門や販売部門も巻き込んで、あるべき物流の姿を描き出し、物流コストを管理する。そのためには、物流拠点はどうすべきか、倉庫の構成はどうすべきか、輸送はどういうシステムにすべきか、などが実務家の視点から説明されている。基本的に、物流拠点は最小限にして工場出荷をメインにしましょう、というスタンスなので、工場出荷しかしていませんという会社で役に立つかも知れないのは、倉庫の構成に関する章と、輸送システムに関する章くらいかもしれない。
 最後に、最適な物流を実現する上での在庫管理の方法と、SCMへの展開についても説明されているが、SCMについてはそれほど紙幅を割いていないので、SCMが目的の場合はあまりオススメできない。あくまで、メーカーから消費者まで、物を如何に無駄なく効率的に動かすか、というお話がメイン。

   bk1
   
   amazon
   
ホーム
inserted by FC2 system