Michael E. Peskin作品の書評/レビュー

An Introduction To Quantum Field Theory

実際に手を動かして計算できるようになりたい人にはおすすめ
評価:☆☆☆☆☆
 B4〜M1の頃に輪講していた本。当時、他大学の素粒子研でも教科書としてよく使われていたし、おそらく今でもそうなのではないかと思う。ほかには、Weinberg"The Quantum Theory of Fields"の1、2巻を読んでいたところもあったけれど、こちらは観念的というか、物理としては優れているけれど、初学者には分かりづらく、「実際に手を動かして計算できるようになりたい」という目的に対しては、Peskinの方が適している感じだった。
 実際、本文中で計算過程が明示されていたり、演習問題が豊富で、かつ、ネット上に解答が落ちていたりするので、しこしこ計算して理解するには都合がよかった。普通の教科書では、ファインマン・ダイアグラムのループ計算は1-loopまでしか扱っていなかったりするけれど、この本では2-loopまで解説しているのが特徴的だと思う。
 おそらく、章ごとに著者が違っていて、説明の分かりやすさに差があったりもするけれど、実際に手を動かして計算できるようになりたい人にはおすすめ、というか、これができるようにならなければ、その先もない気がする。

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