海の底(有川浩)の書評/レビュー


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海の底 クジラの彼

海の底

いま自分たちにできることを
評価:☆☆☆☆☆
 突然変異した海洋生物が人間を襲う。全く荒唐無稽な設定と思うかもしれないが、海上自衛隊や機動隊の行動に関するディテールと海洋生物の細かい設定が、それを補ってあまりあるリアリティを形成している。
 メインテーマは「十五少年漂流記」みたいなものかもしれないが、子供たちが立てこもっている潜水艦の外で繰り広げられる、自衛官・警官の活躍が見所。法律の枠の中で、不条理とも思える行動を強いられる中、いかに自分達の最善の結果を出すかに奮闘する姿は、尊敬に値すると思う。
 SF的設定を馬鹿馬鹿しいと思わない方ならば、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。きっと、本当に日本にこんなことが起こったら…と不安な気持ちにさせられることでしょう。でも、不快な気持ちにはなりませんよ。

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