別冊 図書館戦争 (1)
- 日常にあるそれぞれの戦場
- 評価:☆☆☆☆☆
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図書館革命のラストシーンに至るまでの笠原郁と堂上篤を追いかけるというのがこの本の柱です。組織の一員としてではない堂上という人間は、嫉妬やら弱さやらを抱えた人間なんですよね、やはり。キャラ好きの人には一読の価値アリです。
キャラクター重視の方針らしいので、良化法関連の大事件は起こりません。しかし、作者らしい、社会に対する毒が各所にちりばめられており、飽きさせません。ネット連載されていた、「フリーター、家を買う」でも思いましたけれど、見過ごされがちな、社会的弱者というか、社会的少数派の人たちにスポットを当て、そこに感情移入させるのが上手いなあと思います。そういうところに偽善性を感じて嫌がる人もいるかもしれませんけれど、これからも書き続けてもらえると嬉しいです。
キャラ重視路線でもう少しシリーズは続くようです。ボクの希望としては、稲嶺前指令のエピソードで何か一ついただければ、と。
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別冊 図書館戦争 (1)(有川浩)の書評/レビュー
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