B.A.D. (1) 繭墨は今日もチョコレートを食べる
- 自己を規定するものを奪われた時
- 評価:☆☆☆☆★
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旧家をその異能により代々支配してきた繭墨あざかを継ぐ十四歳の少女は、実家を出て霊能探偵事務所を開いている。紅い唐傘にゴシックロリータが特徴である彼女は、腹に鬼を孕んでいる青年を助手として雇い、奇妙な出来事ばかりを選んで関わらせるのだが、その背後には彼女の兄、繭墨あさとの影が見え隠れしている。彼らの間にある確執の原因はどこにあるのか?
事件を引き起こすのは、見た目は普通でも心が壊れてしまっている人々だ。彼らは他者との関係性を適度にとどめることができず、その結果として歪みが生じる。その歪みは、他者も、そして自分すらも呑み込んでしまうのだ。
事件現場のイラストがついたら、相当にスプラッタな作品でもある。だが、主人公たちが浮世離れしているせいか、妙に現実感がなく、気持ち悪さはあまり感じなかった。
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B.A.D. (1) 繭墨は今日もチョコレートを食べる(綾里けいし)の書評/レビュー
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