B.A.D. (8) 繭墨は髑髏に花を手向けない(綾里けいし)の書評/レビュー


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B.A.D. (8) 繭墨は髑髏に花を手向けない

中身がダメな主人公
評価:☆☆☆★★
 嵯峨雄介が引き取ったヒルガオが記憶を取り戻し、首をつってしまった。それを見た嵯峨雄介はかつての体験を重ね合わせ、またもや狂ってしまう。小田切勤は復讐はむなしいと説いてやめさせようとするのだが、その小田切をぶちのめし、雄介は去って行ってしまった。
 アパートに帰り、白木綾や七瀬七海に背中を押された小田切は、繭墨あざかから繭墨あさとが牢から脱出したという情報を聞き、雄介にあさとや唐操舞姫を殺させないために飛び出すのだった。

 小田切の思考はボクには到底理解できない支離滅裂なものなので、全く共感も納得もできない。雄介の行動の方が、人間的にはまだ理解できる。こう思うと、小田切は元々の資質もあったのかもしれないが、既に人間の理想的な情動を模倣する鬼の様な人外に成り果てている気がしなくもない。まあ、そんな意図はないのだろうけれど。
 どれだけ犠牲を払っても少しも学習しないというのは、これはこれで才能と呼ぶしかないのかもしれない。普通はもう少し賢い対処方法を学ぶよな。

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