アズミ作品の書評/レビュー

給食争奪戦

起伏があまりない
評価:☆☆★★★
「給食争奪戦」
 五年二組には不登校児が一人いる。そのおかげで給食があまり、その権利は早食い競争によって決められる。しかしその勝者は、ほぼダイキに決まっている。それは彼が、取り巻きを使ってみんなを脅しているからだ。
 その状況に一石を投じたいテツは、サワコやヤッチの協力を得て策略を巡らせる。しかしあまりにもやり過ぎだと感じる友人のマコトは、別のやり方でダイキに対抗しようとするのだった。

「消しゴム競争」
 六年一組のブームである消しゴム競争。その敗者に決められているサトウは、タケシたちに貢物をする形になっている。そんなある日、アキという転校生がやってくる。そして丸岡やアベのもとに、カタカナで書かれた脅迫文と、サトウを助けるようにとの指示が届くのだった。

「万引きバトル」
 六年一組のルイ、カズ、ノブ、キーちゃんは、万引きの結果に点数をつけ、その点数によって競争をするというゲームをしていた。そんな彼らのもとに、カタカナ脅迫文が届く。クラスメイトのリサの言葉もあり、万引きを辞めようとする彼らだったが、常習万引き犯の高校生によって罠にはめられてしまう。

「転校少女」
 六年二組のアキ、丸岡、アベの冒険譚。そしてカタカナ脅迫文の犯人が明らかになる。

「学園祭を台無しにしたのは誰だ」
 高校生になった彼らの物語。

 第20回電撃小説大賞電撃文庫MAGAZINE賞受賞作品だ。

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