天城ケイ作品の書評/レビュー

アサシンズプライド 暗殺教師と無能才女

才能を掘り起こす
評価:☆☆☆★★
 人類最後の都市国家フランドール。白夜騎兵団(ギルド・ジャックレイヴン)のクーファ=ヴァンピール(仮)は、上司から命を受け、三大騎士公爵家の一つの跡継ぎ候補で、聖フリーデスウィーデ女学院1年生メリダ=アンジェルの家庭教師をすることになる。彼女が公爵家伝来の能力であるパラディンを発現せず、まるでマナがないため、母親の不義の子と見られていたのだ。そこで母方の祖父は、能力が発現する見込みがないならば暗殺するよう、白夜騎兵団に依頼を出したのだった。
 メリダに会い、学園でいじめられながらも諦めず努力する姿勢に絆されたクーファは、自身も危険を冒し、自分の能力であるサムライを分け与える禁術を施し、メリダにマナを発現させることに成功する。しかしそれは、幼馴染で公爵分家の娘エリーゼ=アンジェルとの仲を引き裂き、彼女の家庭教師である聖都親衛隊(クレストレギオン)のロゼッティ=プリケットと敵対する状況を呼び起こしてしまうのだった。

 第28回ファンタジア大賞大賞受賞作。

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