バカとテストと召喚獣 (11)(井上堅二)の書評/レビュー


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バカとテストと召喚獣 (10.5) バカとテストと召喚獣 (11) 未定

バカとテストと召喚獣 (11)

迷走する少年少女
評価:☆☆☆☆★
 坂本雄二の悲願である、試召戦争によるFクラスのAクラス越えが達成しようとした瞬間、学園長の藤堂カヲルによりその結末はお預けとなった。三年生主席である高城雅春や一年生の転入生リンネ・クラインを伴ってやって来た彼女は、二年生と三年生による、試験召還戦争の対決を申し渡す。
 姫路瑞希に執着する高城雅春から守ろうと立ちふさがった吉井明久は、高城雅春とキスをしてしまい、久保利光の心に衝撃をもたらす。一方、作戦を決める二年生各クラスの代表会議では、小山友香が坂本雄二に告白し、霧島翔子の心に諦念と、根本の心に嫉妬を生じさせていた。そしてその不和は、試験召還戦争の趨勢にも暗い影を落としてくる。

 クライマックスに向けた展開なのだが、吉井明久周辺の人間関係よりも、むしろ坂本雄二周辺の人間関係が中心となっている。この巻でそちらにある程度決着をつけ、ラストでは吉井明久にスポットを当てるという構成になっているようだ。
 ヒロインよりも男の子たちのあれこれが強調されつつあるように感じる今、ヒロインらしさが光るラストを期待したい。

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