うわみくるま作品の書評/レビュー

運命に愛されてごめんなさい。 (2)

政権奪回闘争
評価:☆☆☆★★
 元生徒会長の五十嵐優美が現生徒会長の朝倉朝顔に発砲する。転校生による予言の成就を妨げるため、まだ罪を犯していない五十嵐優美の拘束命令を発した朝倉朝顔。シイナと共にのんびりと過ごしていた前生徒会長の皐月純は、副部長統合団体を名乗る人々によって拉致監禁されてしまう。彼女らの目的は、前政権の埋蔵金だ。
 埋蔵金の正体である野球部の十倍の部費を横領した運命に従う会の大郷苺に面会し、金の亡者となった彼女にけんもほろろに追い返された皐月純は、副部長統合団体の指導者が、スパイとして潜入している桜ノ治安維持部の関ヶ原三日月、北上聡士の恋人である茶道部の田宮小春、新聞部の新庄ちはるであることを知り、彼女たちがお互いの正体を知らないのをよいことに、団体の乗っ取りをたくらむのだった。

運命に愛されてごめんなさい。

バカバカしいドタバタコメディ
評価:☆☆☆☆★
 毎週必ずやってくる転校生が予言をもたらし、それは必ず成就するという運命力学が存在する学園において、皐月純は転校生四一七(シイナ)から生徒会長になるとの予言を受ける。
 それを受け入れられない生徒会長の五十嵐優美は、冤罪に陥れて予言を成就させないようにするのだが、友人の北上聡士の協力で脱獄した皐月純は、シイナや運命に従う会の大郷苺、桜ノ治安維持部司令の神九ミミ等を次々と仲間にし、学園を二分しての決戦に挑む。

 第21回電撃小説大賞金賞受賞作。ピンチ、チャンス、絶頂、転落と、短い中で諸行無常、盛者必衰を感じさせる、バカバカしいドタバタコメディ。

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