鳳乃一真の書評/レビュー


 鳳乃一真の書評/レビューを掲載しています。

最強案内人の俺が異世界美少女を操り、死にゲークリアに導くまで

評価:☆☆☆☆★


龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (12)

評価:☆☆☆☆★


Slave†Money

評価:☆☆☆☆★


イキシアノ戦物語 黒狼卿と天眼の軍師

評価:☆☆☆☆★


龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (11)

評価:☆☆☆☆★


龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (10)

それぞれのアプローチ
評価:☆☆☆☆★
 重護不在の七重島で起きた出来事を描く短編三本と、重護帰還後の転機を描く中編で構成されている。
 短編は第七高等部コミュニティの天城大聖、スリー・スカルの辻深鉄之進、冒険部の唯我一心をストーリテラーとして、GREAT7や七重島総合警備保障ら大人の介入が予想される七々々コレクション集めと、そんな状況に不安を感じさせる強奪事件を中心に描く。
 そして帰還した重護は、彼らの不安を払しょくするような計画を不義雪姫と共に進めるのだった。そして、龍ヶ嬢七々々の名前も表舞台に復帰する。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (9)

それぞれの家の事情
評価:☆☆☆☆☆
 ゲームで優勝し七々々の剣を手に入れたものの、七々々を殺した犯人を突き止めたいというのは自分の自己満足に過ぎないのではという恐怖を抱いた重護は、プリンを買いに出かけたままフェリーに乗って島を出て、気づいたら雪姫の両親のもとで居候をしていた。
 そんな時、祭のSNSで重護の指名手配がかかり、妹の八真空音に見つかってしまう。そして告げられたのは、ユリシーズ・コルナールとの結婚話だった。

 一方、島に残る壱級天災は、独自に七々々殺害の犯人を突き止めるため、GREAT7への事情聴取を始める。

壱級天災の極めて不本意な名推理 (2)

天災の不安
評価:☆☆☆★★
「名探偵なしの迷推理?」
壱級天災不在の中、星埜ダルク、超常現象調査部部長の伏見妃凜、柊技術研究所の柊スイナが喫茶店での殺人事件の謎を解き明かそうとする。

「バージョン2.0」
運命の悪魔バルデアルシフォルの悪ふざけで、推理に貢献したらポイントが付与され、それで様々な特典が得られることになった。当然、チートしてポイントを得ようとするわけで…。

「名探偵は動かない」
天災を人質として、爆弾魔事件が発生する。

「名探偵はただの平民」
バアルの娘だというニケが場を引っ掻き回す。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (8)

第一部完
評価:☆☆☆☆☆
 七々々の剣を巡る争いはいよいよクライマックス。優位に立つ人間が次々と入れ替わり、更にはGREAT7まで介入してくるに至り、事態はさらに混沌としていく。
 一応、第一部完だけど、直ぐに第二部に入るそうな。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (7)

天運との戦い方
評価:☆☆☆☆☆
 「七々々の剣」を優勝賞品とするレプラコーン主催のゲームは、セカンドステージに進んだ。セカンドステージは、二人、もしくは三人一組で競われる特殊なすごろくだ。壱級天災は戦場緋夜と組み、不義雪姫はイシュバル・コルナールと組んだため、八真重護は辻深鉄之進と共に、華蝶揚羽というお嬢様の下僕としてゲームに参加することになってしまう。
 ファーストステージで圧勝した戦場緋夜がセカンドステージでも存在感を見せる中、仁志阿澄と組んだ吉野咲希は積極的な動きを見せない。このまま勝負が終わってしまうのかという所で、突如、辻深鉄之進がマジックを披露すると踊りだし、彼が消えた場所から現れたのは黒須参差だった。

 そして地縛されているアパートでその様子を見る龍ヶ嬢七々々にも異変が…。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (6)

七々々の剣
評価:☆☆☆☆☆
 謎の組織レプラコーンが企画するゲームに優勝すれば、七々々コレクション最高峰との呼び声も高い「七々々の剣」が手に入る。その参加資格は、七々々コレクションを所有していることだ。
 冒険部でその資格を満たしているのは、三代目部長の唯我一心、壱級天災、八真重護のみだ。三人はそれぞれ独立して動くことを確認し、ゲームに参加する。一方、何故か主催者となっているゆんこと吉野咲希を連れ戻したい鉄こと辻深鉄之進も、《ツクヨミ街》スリー・スカルのばた子さんの命を受けてゲームに参加する。

 義賊集団《祭》の不義雪姫や、二代目部長の戦場緋夜、第七高等部生徒会の仁志阿澄や天城大聖、ナイトハルト・D・ポルナレフ(イシュバル・コルナール)らも参加するゲームの裏側では、GREAT7の一角である黒須参差と真幌肆季の鍔迫り合いも繰り広げられていた。
 果たしてレプラコーンとは何者なのか、そしてゲームの結末は…続きます。

壱級天災の極めて不本意な名推理 (1)

妄想の中の壱級天災
評価:☆☆☆☆☆
 「龍ヶ嬢七々々の埋蔵金」のスピンオフ作品で、自称名探偵の壱級天災が、極めて不本意ながら、事件が実際に起こる前に事件を解き明かして未然に防ぐという、ちょっと不思議な短編集だ。

名推理1「壱級天災の極めて不本意な名推理」
 事件の発生を予期し被疑者が犯行を犯すのを待ち構えていたところ、共犯者として七重島警察署特別青少年犯罪二課の不動明葉奈警部に逮捕されてしまった壱級天災は、星埜ダルクの手配で、一鶴春秋からの圧力により、釈放された。
 しかし無罪放免というわけにもいかず、彼の秘書で兄の一ツ橋悠也と、その秘書兼護衛の石神霧夜から罰を申し渡される。それは倉庫整理という、実に地味な、名探偵らしくない仕事だ。

 渋々それを行っていた壱級天災は、七々々コレクション《悪魔と対決できる呪いの本》こと《イゾルデの刻印書》に触れてしまい、悪魔バアルを復活させてしまう。封印書から解放された《呪いの刻印》を回収しなければ、それが取り憑いた人間か周囲の人間が殺人を犯してしまうという。それを防ぐには、殺人が起きた未来をシミュレートした魔法空間で事件を解き明かし、《呪いの刻印》を回収しなければならない。
 だが、壱級天災にとっては発生した大事件を大勢の人の前で解き明かし、名探偵としての名声を得ることが何よりも重要だ。ゆえに、誰も見ていない場所で事件を解き明かしても、何の意味もない。つれなくバアルを袖にする壱級天災だったが、《呪いの刻印》が星埜ダルクに取り憑いたことで途端にやる気を出す。

名推理1.5「その後ってどうなったのかな?」
 事件後の壱級天災、星埜ダルク、一ツ橋悠也、石神霧夜のやりとりについて。ちょっと伏線めいている。

名推理2「なすりつけダイイングメッセージ」
 次の被害者は木戸隆という見知らぬ同級生。容疑者も不明の中、現実世界で人間関係の調査をする星埜ダルクは、彼の彼女である弓月恵と、彼が所属する超常現象調査部部長の伏見妃凜という人物に接触する。そして解き明かされる動機とは?

名推理2.5「ストーキング・ストーキング」
 絶世の美人ながら大変残念な趣味を持つ伏見妃凜のダメっぷりを、壱級天災が尾行によって詳らかにしてしまう。

名推理3「悪魔よりの挑戦状《推理が効かない殺人機械》」
 あまりにもあっさりと事件を解決されたバアルは、今度は現在進行形の未来事件を阻止するという課題を出してくる。その犯人はなんとロボット。そしてそれを製作した柊技術研究所の柊スイナと二人は接触する。名探偵は進行する事件を阻止することが出来るのか?

名推理3.5「ある日の《伏見研》での一コマ」
 星埜ダルクを大変気に入った柊スイナと、壱級天災の鞘当てを描く。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (5)

七々々コレクションの闇
評価:☆☆☆☆☆
 冒険部三代目部長の唯我一心がゆんこと吉野咲希に刺されて入院した。刺した吉野咲希は失踪し、自分の意思とは関係なく人を刺してしまった彼女は、ケーキカフェ・マルメロのオーナー・パティシエールである大島奈津に保護される。
 彼女の失踪を知った《ツクヨミ街》スリー・スカルばた子さんと鉄こと辻深鉄之進は、彼女の捜索を全力で開始する。八真重護、壱級天災、星埜ダルクも彼女の行方を捜索し、休学して島外に出たとの情報をつかむのだった。

 七重島の一大イベントである七夕祭りは、一鶴春秋、双葉才兎、黒須参差、真幌肆季、華鏡伍月、睦巳狛、龍ヶ嬢七々々の通称GREAT7に選ばれた各一名が願いを叶えてもらえるという特典がついている。そのことを知った八真重護はある悪事を企画し、夢路百合香や、義賊集団《祭》の不義雪姫や椴松鷲をも巻き込み、成し遂げようとする。
 それらの課程で発覚する、レプラコーンという謎の存在と、それが企画するゲーム。前回のゲーム優勝者は初代冒険部長の今生霞だという。八真重護は、悪事のために奔走しつつ、ゲームに勝利するために準備を進める中で、同じようにゲームを狙う仁志亜澄や天城大聖とぶつかることになる。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (4)

歴史が見える短編集
評価:☆☆☆☆☆
 一鶴春秋、双葉才兎、黒須参差、真幌肆季、華鏡伍月、睦巳狛、龍ヶ嬢七々々の通称GREAT7が七重島を手に入れる前、資金不足ゆえに計画を頓挫させようとしていた頃の中編と、龍ヶ嬢七々々、八真重護、壱級天災、星埜ダルク、唯我一心、茨夕、夢路百合香らが登場する日常系の短編二本が収録されている。

「夢見る七々々/企む参差/幸運の娘々/見据える悪党/白狐が守るモノ/白狐が護るモノ」
 過去編の連作短編。後のGREAT7たちが百億円という資金を集められず、計画頓挫の危機に遭ったとき、資金調達を請け負った七々々は、虎の子のブタさん貯金箱(約三万円)を持ち、参差に騙されて密入国を果たしていた。
 そこでチャイナドレスに着替え、七々々をカジノに放り込んだ参差は、七々々を権力者の慰み者に差し出して、コネクションを構築しようとする。だが、七々々の豪運は、参差の想像を遥かに上回っており、逆に窮地に追い込まれてしまう。

「星埜ダルクが日常的に抱えるいくつかの悩みとささやかなる野望」
 壱級天災にいじられる男の娘メイド星埜ダルクは、いい加減、男らしさを手に入れたいと思っていた。しかし、身近な男の例である八真重護は、眼鏡フェチとおっぱい星人の度が過ぎて、あまり参考にはならない。
 そんなとき、定期購読しているファッション誌に、両思いになれるマグカップがある喫茶店の記事を見つける。そして、壱級天災を連れてそこに向かうのだが…。

「ZYU-GO 記憶喪失ゲーム」
 ふと気づくと記憶を失っていた。床にはアラサー女がだらしない格好で酔いつぶれており、自分は周囲の少女三人と大貧民をしている。どうも自分は重護というらしい。
 記憶の無いままゲームを続ける重護だったが、負けはドンドン混んでいく。どうしてこうなった…?男の子と男の娘の連れション風景が見られます。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (3)

出会いにより動き出す状況
評価:☆☆☆☆☆
 七重島の暗黒街である《ツクヨミ街》の組織スリー・スカルのボスのばた子さんと手下の鉄とゆんと知り合い、怪しいバイトで苦労させられた八真重護だったが、第三高校に鉄こと辻深鉄之進が転校してきて、ゆんこと吉野咲希が後輩だったことを知る。
 一方、地縛霊となった龍ヶ嬢七々々と住む重護の部屋に、七々々コレクションを持った戦場緋夜がやってくる。彼の言動に傷ついた七々々を見た重護は、彼の名前を心に刻み込むのだった。

 その戦場緋夜が吉野咲希を付け狙っており、それに七々々コレクションが関わっていることを知った重護は、その元凶である遺跡を解き明かすことで、つきまといの原因を無くそうとする。そこに、実は戦場緋夜と深い因縁のある唯我一心が、茨夕や徒然影虎と共に参戦してくるのだった。
 自称名探偵の壱級天災がなにやら気分を害し、メイドの男の娘である星埜ダルクが困惑する中、重護が学級委員長の夢路百合香も含めて気分転換の機会を用意したことが、事態を動かすきっかけになる。

 七々々コレクションを狙う強力な実力者が登場し、重護が色々と自分の感情を自覚させられる展開になる。そして最後には、次巻へ向けた大きなイベントが紹介され、シリーズを盛り上げていく。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (2)

秘宝を巡る騙し合いの中でも失くしたくない大切なもの
評価:☆☆☆☆☆
 義賊集団《祭》の首領の息子でありながらその志を否定したために半勘当された八真重護は、七重島の高校に進学することになった。そこは、12年前にGREAT7と呼ばれた高校生たちが開発し、いまや人口10万人を超えた世界の最先端を進む人工島だ。
 たまたま住むことになったアパートに住みついていた地縛霊は、龍ヶ嬢七々々という少女で、GREAT7の元リーダーだった。10年前に殺され、未だ犯人が捕まっていないことを知った重護は、犯人を捕まえることを彼女に約束した。

 その約束を守るため、島の各所に七々々が隠した不思議道具コレクションの中から犯人を探せる道具を見つける必要があるのだが、七々々ルールによって手助けはしてもらえない。
 そこに、同じくコレクションを狙う冒険部の唯我一心、茨夕、徒然影虎と仲間になりながら互いを出し抜きあう関係が生まれ、《祭》の仲間だった不義雪姫、椴松鷲も敵になり、重護に悪人の素質を見出した自称名探偵の壱級天災とメイドの星埜ダルクが関わって来て、混沌の冒険が始まった。

 そんなある日、雪姫からのお仕置きによって仕送りを召し上げられ、大家の真幌肆季からの光熱費の請求も支払えなくなった重護は、ご法度の内緒のバイトに手を出さなければならなくなった。情報屋にして同級生の真田弾から怪しい運び屋の仕事を斡旋され、七重島の暗黒街である《ツクヨミ街》の組織スリー・スカルのボスのばた子さんと手下の鉄とゆんに関わることになる。

 七々々コレクションを巡る争奪戦が繰り広げられる一方で、重護が切り捨ててしまった信頼関係が彼に後悔を与えることになる。果たして冒険の果てに、彼は後悔を取り戻すことが出来るのか?

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (1)

謎の島、不思議道具、地縛霊
評価:☆☆☆☆★
 先祖代々の仕事を継ぐのに嫌気がさしていた八真重護は、ついそれを父親に言ってしまい、即座に勘当されてしまった。それでもお情けで下された判決は、七重島という人工島の学園への島流しだ。わずかな仕送りで生活するため、家賃五千円の、だが美人管理人のいる怪しい物件に惹かれ、ほいほい契約してしまった重護は、その判断を悔やむことになる。その部屋には、龍ヶ嬢七々々という先住人がいたのだ。…ただし地縛霊の。
 とにかくその七々々と同居生活を送ることになった重護だったが、甘い生活とは無縁だ。前の契約者である今生霞の残したノートから、プリンしか食べられない七々々が、七重島を開発した12年前の高校生たちである一鶴春秋、双葉才兎、黒須参差、真幌肆季、華鏡伍月、睦巳狛、通称GREAT7のリーダーであり、七々々コレクションという、世界中の遺跡からかき集めてきた不思議道具を七重島に隠した本人であることを知る。そして10年前、何者かに殺害され、その犯人は未だ捕まっていないことも。

 特に何かをするつもりもなかったのだが、不義雪姫、椴松鷲という盗賊団≪祭≫のメンバーが盗んだ七々々コレクションの一つを手に入れ、それを追ってきた自称名探偵の壱級天災とメイド・星埜ダルクと知り合い、唯我一心、茨夕、徒然影虎が属す、七々々コレクションを探す探検部に誘われたことで、七重島の謎に迫っていくことになる。

 天才学生が作った、学生と元学生により運営される特別な島を舞台に、地縛霊と勘当された少年、自称名探偵の少女、そして不思議道具と殺人事件の謎がミックスされた、盛りだくさんの物語。少年漫画の原作に良さそう。設定が盛りだくさんなので、アンケート次第で展開を変えられるから。
 主人公が夢破れた熱血少年という、最近よくある設定ではあるが、先ほど述べたように如何様にも展開させられるので、柔軟に面白くなりそうな気はする。

ホーム
inserted by FC2 system