アクセル・ワールド (6) 浄火の神子(川原礫)の書評/レビュー


 アクセル・ワールド (6) 浄火の神子(川原礫)の書評/レビューを掲載しています。

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アクセル・ワールド (6) 浄火の神子

ネガ・ネビュラス解散の謎が明かされる
評価:☆☆☆☆☆
 ハルユキは、ヘルメス・コード縦走レースの最中に起こった戦いの中で、赤の王スカーレット・レインの手により消滅させられたはずの災禍の鎧を呼び戻してしまった。この状況を打破するため開かれた純色の七王による会議の結論は、7日以内に災禍の鎧を浄化することが出来なければシルバー・クロウの首に懸賞金をかけるという、事実上の追放処分だった。
 その処分を回避するために、黒雪姫は災禍の鎧を浄化するための秘策を用意する。それには、初代ネガ・ネビュラスの四元素の一人、アーダー・メイデンを呼び戻す必要があった。

 今回のバトルの舞台は千代田区一丁目にある広大な敷地、皇居。通常対戦フィールドでは障壁があり侵入できない皇居だが、無制限中立フィールドでは四つの門を四神が守護していて、それらを倒さなければ中には入れない。しかし、歴史上、彼らに挑んで勝つどころか、無事に帰ったものすら少ない。
 そんな、純色の七王をも遥かに凌ぐ力を持つ彼らの縄張りに踏む込まなければ、ハルユキのバースト・リンカーとしての命運は尽きるという、二律背反的な状況に陥ってしまう。だが、陰湿な策謀に対してゴチャゴチャやるよりも、強大な敵に挑むという構図の方が、本来の設定から言うと遥かにふさわしく、面白い。
 また、これまであまり深く触れられてこなかった、初代ネガ・ネビュラス解散の謎についても、今回の展開と自然に絡む感じで語られている。

 ストーリーとしては次回に続く形になってしまっているし、加速研究会や心意の力に関する話題は棚上げされた感じになっているが、一冊の構成としてはそれなりに収まる形になっていると思う。

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