ソードアート・オンライン (10) アリシゼーション・ランニング(川原礫)の書評/レビュー


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ソードアート・オンライン (10) アリシゼーション・ランニング

知性の根源に迫る
評価:☆☆☆☆☆
 死銃事件の逃亡犯ジョニー・ブラックこと金本敦に襲撃され、昏睡状態に陥った桐ヶ谷和人の身柄が病院から消えた。データ上は防衛医大病院に入院していることになっているが、結城明日奈がユイにハッキングしてもらったところ、実際にはいないことが判明する。桐ヶ谷直葉と朝田詩乃を含め、拉致される前の桐ヶ谷和人が残した言葉を分析した結果、彼女たちが導き出した答えは、茅場晶彦の恋人だった神代凛子に連絡を取るということだった。
 その結果、結城明日奈は総務省への出向者の菊岡誠二郎が自衛官であることを知り、ラースの所在地を突き止めることに成功した。そこでは、茅場晶彦、須郷伸之と並ぶ最後の一人、比嘉タケルもソウル・トランスレーター開発にかかわっていた。

 一方、公理教会に拉致されたアリスを取り戻すため、アンダーワールドで整合騎士を目指すことになったキリトとユージオは、ザッカリアの衛兵から始まり、ノーランガルス帝立修剣学院への入学を目指す。そしてそこで、キリトはソルティリーナ・セルルトという女剣士と知り合うのだった。

 現実世界での解説が長めなのだけれど、個人的には好きだからOK。結局この物語は、もうひとつの作品との橋渡しをすることを裏目的にしているのかな?かなり技術が接近してきている気はする。
 現実世界での説明が長い分、アンダーワールドでの展開はあまり激しいものがないと感じられるかもしれない。しかし、貴族という概念が紹介され、彼らが禁忌目録を頂点とする規則を迂回するという特性を備えていることが示される。これは、アンダーワールドの人工フラクトライトという存在を理解する上で、重要なポイントの気がする。

 まあでも、キリトにはもう少し浮気をさせても良かったかも。

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