笠原曠野作品の書評／レビュー
ブラパン！ (2)
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天海亜弓に一目ぼれした月影剣は、さんざんに彼女に好きだとアピールするのだが、暴力的な自分のような女を好きになる男がいるはずないと思い込んでいる亜弓は、剣の言うことを全く信じない。それどころか、自分をからかって楽しんでいるくらいに思いこんでいる。
それを聞いた三島美馬は、それならば逆にからかい返せばよいと助言し、亜弓は剣に誘われたデートで、いやな女を演じてやろうとする。しかし、もともと悪いことができる性格ではない亜弓は、剣のエスコートでデートを楽しんでしまい、小学生以来はいていないスカートの試着までするという快挙を成し遂げてしまうのだった。
だがその帰り道、篠ケ瀬栞と舞島槇緒という二人の喧嘩屋が喧嘩を売ってくる。それは、以前、猿渡佐助らと一緒にご飯を食べたときに絡んできたバイカーの広阪英雄が言っていた、市外から攻めてくるというチームに関係していた。そして剣は、そのチームに中学時代の友人である嘉納幹司と六道竜之介が関わっていることを知る。
海外から野田乃莉が帰国し、剣の友人の鳴神七輝も含めて、亜弓の女の子としての目覚めをからかう大作戦が始まる中、剣の中学時代の因縁に決着をつける戦いも始まるのだった。
イラストは良いんだけどね〜。文章が相変わらずなので…。
ブラパン！
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「パンピー・ナ・ブラカマン」というのが応募時のタイトルだったらしい。そこから今のタイトルが来ている様だ。全く整理されていない、雑然とした構成による文章だが、筋立てはかなり単純で、大概は殴って解決する。
そこで大きな要素となっているのが、ブラカマンという、最長一日しか持続しないと言われている異能だ。胸もでかいが態度もでかく喧嘩っ早い高校一年生の天海亜弓は、不良に絡まれているコンビニ店員の猿飛小百合を助ける時にやり過ぎてしまったため、ブラカマン対策係の黒崎九郎に敵視されることになる。
そうしてもう一人くっついてきたのが、同じようにコンビニに居合わせて、亜弓の腕っ節に惚れたという月影剣だ。弱いブラカマンしか持たないのにどんなことにも首を突っ込んでいく剣は、そのおかげでこの街に蔓延る悪と対峙することになる。
そんな彼らを見守るのは、最強のブラカマンであり、亜弓の友人でもある合法ロリの野田乃莉や、かつて亜弓に助けられた過去を持つ美少女の三島美馬だ。彼女たちの織りなす、暴力と争いに満ちあふれた日常とは？
とにかく荒削りな文章で、正直言って商業ベースに乗せるのは無理があるのではないかとすら思う。ストーリーも、番長みたいな奴らがひたすら殴り合いをする展開と、正義を振りかざして人の心をゆがめる悪人が跋扈する展開しかない。そしてその解決は、おおよそ拳によってなされるのだ。
もう少し整理して要素の絞り込みをし、展開に一ひねり加えるのが無難なやり方だと思うのだけど…。
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