草木野鎖作品の書評/レビュー

ダイス・マカブル 〜definitional random field〜 02 表裏の接断

期待が裏切られる
評価:☆☆☆★★
 否運という神呪をその身に宿す鬼灯灰斗は、その呪いを解くため、犬蓼率からもらった封神珠に呪いをためるべく、犬蓼莉子と共に月光団という部活を立ち上げ、呪いにかかっている人々を探し呪いを集めることにした。
 そんな月光団を立葵鏡子という少女が訪れる。彼女から受けた失せもの探しの依頼をこなしたものの、鬼灯灰斗は犬蓼莉子と感情的に対立してしまう。その隙をついて、立葵鏡子が鬼灯灰斗にまとわりついてくる。実は、最近、街で起きている現象を引き起こしていた彼女に、鬼灯灰斗はある勝負を挑むのだが…。

ダイス・マカブル ~definitional random field~ 01. 否運の少年

神のかけた呪い
評価:☆☆☆☆☆
 義妹の花坂蓮華と暮らす鬼灯灰斗は、確率的に起こり得ない出来事ばかり遭遇してしまう呪いにかけられていた。周囲に迷惑をかけないために他人とかかわらずに生きていた灰斗の前に、犬蓼莉子という転校生が現れる。
 灰斗が呪われているということを看破した莉子に連れられて向かった喫茶店にいたのは、莉子の姉の犬蓼率だった。彼女は灰斗が否運という、神にかけられた呪い、神呪の持ち主であるという。

 神呪の解呪をするためには、封神珠という道具に他者のかけた呪いを集め神呪に対抗する力を持たなければならない。それも千人分という途方もない数の呪いだ。しかし微かに希望を見出した灰斗は、手伝うという莉子と共に月光団という部活動を立ち上げ、悩み相談を請け負うことにする。
 犬蓼率から確率を操作する愚者のダイスという道具を譲り受け、自身にかけられた神呪をある程度操作できるようになった鬼灯灰斗は、それにより相談者の呪いを解いていく。

 第9回MF文庫Jライトノベル新人賞佳作受賞作だ。

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