ケルビム作品の書評／レビュー
バイト先は「悪の組織」!?
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蒼倉有久は金に困っていた。出身の児童養護施設が財政難で閉鎖され、自分の学費と、弟妹たちの生活費を稼がなければならなくなったからだ。しかし高校生が普通にバイトしてもそんなお金は稼げない。もう内臓でも売るか…そう思った時に見つけたのが、悪の組織アンタレスの戦闘員募集のバイト。
生きるためには金が何色だろうとかまうものか。そんな気持ちで面接に応募した有久は見事に合格！正義の味方との実戦に投入されることになる。そしてそこで活躍した有久は、試作兵器の実験台として戦場に赴くことになるのだが…。
基本的にはドタバタコメディ。ノリでいうと、ヤッターマンの正義と悪みたいな感じかな？そして戦場に出てみれば、正義の味方はクラスメイトや妹、悪の幹部は高校の先輩と、実は身近な人たちが関わっていると分かる。いや、主人公は基本的に鈍感なのであまりはっきりとは気づかないのだが…。
悪の戦闘員が生活のために、自分の庇護欲のために、命を削って笑いをつくる物語だ。笑いの部分は大丈夫なので、あとはヒロインの部分にもう一工夫欲しい気がするかな。個人的にはシリアスな部分も作って欲しいけれど。
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