サクラダリセット (4) GOODBYE is not EASY WORD to SAY(河野裕)の書評/レビュー


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サクラダリセット (4) GOODBYE is not EASY WORD to SAY

補完的・予告的な短編集
評価:☆☆☆☆☆
 連番なので長編だと思い込んでいたらまさかの短編集。

 芦原橋高校入学初日の奉仕クラブの初仕事を描く「ビー玉世界とキャンディレジスト」、野ノ尾盛夏が出会った月を目指す猫と彼が助けた少年のエピソード「月の砂を採りに行った少年の話」、ある日の春埼さん「お見舞い編」「友達作り編」は能力が関係しないストーリー。
 そして二年前、相麻菫が亡くなった直後、春埼美空のリセット発動にどうして浅井ケイが関わるようになったのかを明らかにする「Strapping/Goodbye is not an easy world to say」という5編の短編と、全く別のお話「ホワイトパズル」が収録されている。

 長編は浅井ケイが全ての展開を計画している印象があるけれど、この短編集では春埼美空の姿を描いている印象が強い。特に、ある日の春埼さんは基本的にケイが登場しない。
 その他には長編の補完的な側面と予告的な側面があって、「ビー玉世界…」は津島信太郎の意図がうかがえるし、「Strapping…」には宇川沙々音という新キャラクターが登場する。

 短編だけれど長編に漂う静謐な雰囲気はそのままに、短いので読みやすく凝縮された仕上がりになっていると思います。

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