赤朽葉家の伝説(桜庭一樹)の書評/レビュー


 赤朽葉家の伝説(桜庭一樹)の書評/レビューを掲載しています。

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私の男

赤朽葉家の伝説

流れ着いた先で
評価:☆☆☆☆★
 時代の変化とともに、神話のエネルギーは特別な人の下から離れた。行き場のなくなったそれは多くの人たちを流れに乗せ、それにのれなかった者たちは波間に消えていってしまった。
 そして辿りついた静かな浜辺。一見すると何もないように見える。それまで自分達を運んでいたものはどこかへ消え去り、残ったものは不安だけ。しかし、良く考えてみると、何も考えずにただ流されていれば良い時代にだって、それぞれの人々は同じように不安を抱えていたのだと思う。
 そんなことを考えさせられました。

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