佐々原史緒作品の書評/レビュー

暴風ガールズファイト (2)

部への昇格、公式戦初デビュー
評価:☆☆☆☆★
 正式な部に昇格させるべく、部員集めに余念がないロッソ・テンペスタ。色々あった夏合宿を切り抜けて、ついに公式戦初デビューを飾ります。
 随所で登場する恋愛フラグもすべて無視でラクロス一本勝負にかける意気込みは潔い。本格的な試合の描写もあり、ライバル的な人物も登場し、それぞれのキャラクターも掘り下げられてきて、これからもっと面白くなりそうなのに、続巻の発行が難しいというのはいかにも残念。あまりにもリアルに描き過ぎて、読者が幻想に浸れなくなっちゃったのかな?

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暴風ガールズファイト

ラクロスをやろう、と思えるまで
評価:☆☆☆☆★
 お嬢様たちが通う聖ヴェリタス女学院に高校から入学してきた帰国子女、五十嵐千果。その嵐のごとき常識外の行動に翻弄されつつも、魅力を認めて集まってくる仲間たち。女子中高生による、日本一を目指すラクロス部の創部物語です。

 同好会に落ちぶれたラクロス部しかない学校に、何故かハイスキルの少女が入学して来て周りを巻き込みつつラクロス部を盛り上げていく、と言うありがちなストーリーなのだが、舞台を女子高にした効果か、ガチガチのスポ根ものよりも心理描写に重点が置かれている。みんな頑張りました、と言う以前に、これまではやらなかったのに何故これからは頑張れるのか、と言う様な、きっかけ部分を丁寧に描いているのだ。
 おかげでその分、創部までの道のりが長く、スポ根ものの中心にあるべきライバルとの対決の様な部分まで辿り着かないという欠点はあるかもしれないが、素直に応援したくなる物語ではある。
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