桜井光作品の書評/レビュー

殺戮のマトリクスエッジ (2)

地下の秘密
評価:☆☆☆★★
 旧東京湾上に建設された次世代型積層都市トーキョー・ルルイエの地下層には、都市に登録されていない違法な存在が割拠している。小城ソーマのクラスメイトであるユーノ柏木は、掃除屋(ランナー)のチームに協力するハッカーだ。そんな彼女に、地下層での連続怪死事件の真相解明の依頼が舞い込んでくる。
 荒事屋(サムライ)Sや電脳魔術師(テクノマンサー)のダキニ&カーリーと共に、その謎を追い始めた彼女の前に、伝説のソロの掃除屋(ランナー)の存在がちらついてくる。犯人はそのソロプレイヤーなのか。

殺戮のマトリクスエッジ

都市の秘密
評価:☆☆☆★★
 旧東京湾上に建設された次世代型積層都市トーキョー・ルルイエには、電脳ネット上には存在しない人喰いの怪物ホラーが存在する。しかし、多くの人々はその存在を知らず、まるでアリジゴクに迷い込んだ蟻のように、ホラーに喰われてしまう。
 そんなホラーを人知れずに狩る存在が掃除屋(ランナー)だ。その中でもソロでホラーを狩る唯一の存在である小城ソーマは、ホラーが発生した現場でククリという少女にである。ククリの電脳データは、ソーマのそれと癒着し、一つになっていた。

 電脳上の存在証明である電脳データが一緒になっているということは、電脳上では一つの存在として認識されるということ。そのようなクラッキング行為は誰にもできないはずだ。しかし、目の前にククリは存在している。その矛盾と秘密を追ううち、ソーマはトーキョー・ルルイエの秘密に接近していく。

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