霜野おつかい作品の書評/レビュー

魔王と姫と叡智の書 (2)

改革提案
評価:☆☆☆☆★
 勇者サーシャと恋仲の部下レクト―ルが拉致してきて居ついてしまった、エロ漫画を描く趣味を持った姫アンジェ・レ・グラントリカとの暮らしが落ち着いてきた魔王ディー・トロヴァトーレ・ニュクテリスだったが、ちょっとした問題が発生する。
 魔物たちが集まる会議で、サキュバスのクラリスから有害図書(エロ漫画)を追放しようという提案がなされたのだ。姫のことを考えれば却下したいが配下の提案も無碍にはできない。魔王は対応に苦慮する。

魔王と姫と叡智の書

姫様の秘め事
評価:☆☆☆★★
 魔王ディー・トロヴァトーレ・ニュクテリスは紳士だ。世界を侵略することもなければ、側近レクトールが拉致してくる乙女に手を出すこともない。メイドのヴァネッサからは罵倒されながらも、日々を穏やかに生きていくことを目標としている。
 そんな魔王城で、ディーはレクト―ルがさらってきた姫アンジェ・レ・グラントリカと出会う。彼女は魔王であるディーのことを恐れることもなく、拉致されてきたという悲嘆もない。なぜなら彼女はエロ絵を描くのを趣味とする乙女であり、乙女たちを凌辱する魔王のシチュエーションを大好物としていたからだった。

 そんなアンジェに引きながらも、勇者サーシャが救いに来るまでの間は彼女の相手をすることにしたディーは、彼女の中身を知っていくことになる。

 第5回GA文庫大賞奨励賞受賞作品だ。

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