神様のメモ帳 (4)
- 自分ひとりなら何とか生きられる。でも、誰かの人生まで背負って生きるのは楽じゃない。
- 評価:☆☆☆☆☆
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自分から見ると明らかに苦境に陥っている他人がいる。それを助けるのはやさしさである、というのは常に成立する命題ではない。それが対等(だと思っている)関係であればなおさらだ。なぜなら、相手にだってプライドはあり、苦境から抜け出すことがプライドを失うことより価値があるかどうかは本人にしか分からないことだから。
ゆえに、相手が助けを求めるまで助けない、というのは十分に納得のいくルール。しかし、このルールは頑なに守り続けなければならないものではない。だって、相手に確かめても良いのだから。助けようか?って。
ニート軍団にありながら実は全然ニートではない、雛村壮一郎と平坂組のお話。インディーズバンドのプロモーションという仕事に駆り出された藤島鳴海が出会う、過去の記憶。テツの時と同じように、誰かのために作られた真実が誤解を生み、結果として絆が壊れそうになる。
鳴海は自分の生き抜ける社会の隙間を見つけた感がある。壮の事業も含めて、現実の写像のように見えなくもない。だから今回は、初めから最後まで、鳴海が頑張って働いています。…ニートじゃねぇ。
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神様のメモ帳 (4)(杉井光)の書評/レビュー
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