剣の女王と烙印の仔 (6)(杉井光)の書評/レビュー


 剣の女王と烙印の仔 (6)(杉井光)の書評/レビューを掲載しています。

関連作品の書評/レビュー
剣の女王と烙印の仔 (5) 剣の女王と烙印の仔 (6) 剣の女王と烙印の仔 (7)

剣の女王と烙印の仔 (6)

頑張れパオラ、負けるなジュリオ
評価:☆☆☆☆☆
 王配候ルキウス・グレゴリウスとの戦場をパオラに任せ、フランチェスカは新たな総大主教を決定するコンクラーベが開催されるプリンキノポリへ向かう。そしてマルマテオ司教補との再会がフランチェスカに新たな戦場と苦い敗北を与えることになる。
 一方、戦場を任されたパオラは、限られた選択肢の中で精一杯の采配を見せていた。そんな中、ギクシャクした気持ちを抱えたままのミネルヴァと、彼女から距離をとるクリス。しばしの猶予を経て、彼らにも決戦の時が訪れようとしていた。

 その頃、アンゴーラの急襲によって行方不明となった託宣女王シルヴィアを救うため、最悪といっても良い決断をしたジュリオは、意を決して王配候ガレリウスに面会する。
 全土に広がる戦場、目まぐるしく入れ替わる敵と味方、そして接近する神々と人の世界。急激な刻印の力の増大は、これまでとは違う力を地上に招くことになるのだった。

 パオラが健気にひたむきに頑張っているころ、フランは直面した事実に弱音を吐きそうになってしまうし、ジュリオは本当に無残なことになってしまう。また、ミネルヴァがグルグル自分の考えに囚われてしまっている間に、クリスは正面突破でいつの間にか自分の答えにたどり着いたみたい。そんな感じで、新たな役者が新たな舞台に配置されていく。
 内戦の方向性も見えてきたところで、外敵アンゴーラとの戦いや、これらの戦いの背後にある神々の力を巡る争いに焦点はシフトしていく模様。もはや神々の代理戦争の様相を呈してきた。

   bk1
   
   amazon
   
杉井光作品の書評一覧

ホーム
inserted by FC2 system