空上タツタ作品の書評/レビュー

路地裏バトルプリンセス

ストレスのはけ口
評価:☆☆☆★★
 女装コスプレが趣味である日月朋昌は、かつて魔王少女のコスプレをして路地裏に出かけた折、姿を偽って戦い格付けをする非合法の路上格闘戦「血闘(ストラグル)」の参加者と間違われて襲われ、それを一撃で下してしまう。そして「魔王少女」としてその頂点に立った彼は、きれいさっぱり足を洗い、一年後には立派なオタクとして、友人の一野次郎太と共に、アニメのブルーレイに没頭する平和な日々を送っていた。
 しかしその平和な日々は、二つの出来事で変化を始める。一つは、誰にも秘密にしていた女装コスプレ趣味を、お嬢様学校の生徒である丁田小町に見られたこと。そしてもう一つは、二人でコスプレ撮影に出かけた路地裏で、「二代目魔王少女」として「血闘(ストラグル)」に参加する久留宮來未に出会ったことだ。

 勘違いで襲いかかってきた久留宮來未を一撃で下してしまい、彼女から師匠と慕われることになった日月朋昌は、様々な葛藤の末、彼女に稽古をつけることを決める。しかしその決断は、更なるトラブルを招く第一歩となるのだった。

 第六回GA文庫大賞《優秀賞》受賞作品だ。

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