リセット・ワールド (3) 僕らが創るべき未来(鷹見一幸)の書評/レビュー


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リセット・ワールド (3) 僕らが創るべき未来

熊谷攻防戦、終結。そして物語も…
評価:☆☆☆☆★
 熊谷―前橋コミュニティ連合v.s.西東京共和国の第二戦を前に、慎吾は翔子の操縦するグライダーで松本を目指す。ファウンデーションに援護を依頼するために。しかし、エンジントラブルにより目的地まで辿り着けず、上田に不時着する。
 一方、西東京共和国の多目は、徴兵した義勇軍の訓練を続けると共に、熊谷―前橋の補給線を断つべく、着々と準備を進めていた。そして、東信濃との間に鉄道が整備され、慎吾が熊谷に帰還するころ、ついに両軍は雌雄を決することとなる。
 米軍装備を手に、物量を背景として熊谷に侵攻する共和国部隊と、今日の次に来る明日を守るために防衛に臨む熊谷部隊。はたして関東を制するのはどちらの正義か。

 決戦は終結するのですが、それで終わりになるわけもなく、その意味で最後は若干尻切れトンボのようになってしまった印象もあります。しかし、そこは読者が補っても良いですし、もしかすると、同じ世界の物語がいつか描かれる日もあるかもしれません。

 ところで、共和国側の戦術に、化学兵器による攻撃方法がないのはなぜなのだろう。米軍や自衛隊の物資を徴発したならば、当然、対化学戦装備はあっただろうし、化学兵器の中には、そこらにある薬品を混ぜるだけで発生するようなものもあるのに。コミュニティ的には戦後処理が難しくなるのでありえない戦術だけど、共和国側ならば相手に恐怖を植え付けられるので、アリだと思うのだが。
 まあ、どこかで僕が見落としたのか、専門的に何か実現できない理由があるのかもしれません。

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