田村登正作品の書評/レビュー

マルティプレックス―彼女とぼくのコミイッタ日々

次に続くならアリかな?
評価:☆☆☆★★
 作者の久しぶりの新作。書きたいことが一杯ありすぎて、それが1冊の枠からあふれ出てしまっている印象を受けました。サッカー部での勇太郎、家庭での勇太郎、ゲームの中での勇太郎。それぞれの場所での主人公の心の動きを描こうとして、それが上手くつながっていない気がします。
 他人に無関心な若者、自分を大切にしない若者、経済の問題…、いろいろな問題を織り込みたいのは分かるのですが、それが作品として消化されきっているかどうかは現状では判断しきれません。
 次回作に続く予定はあるようですし、せっかく張られた伏線が綺麗に回収されるのを楽しみに待ちたいと思います。

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