鷹山誠一作品の書評/レビュー

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (16)

評価:☆☆☆☆★

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (15)

評価:☆☆☆☆★

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (14)

評価:☆☆☆☆★


百錬の覇王と聖約の戦乙女 (13)

評価:☆☆☆☆★


百錬の覇王と聖約の戦乙女 (12)

評価:☆☆☆☆★


百錬の覇王と聖約の戦乙女 (11)

評価:☆☆☆☆★


百錬の覇王と聖約の戦乙女 (10)

評価:☆☆☆☆★


百錬の覇王と聖約の戦乙女 (9)

新たな氏族
評価:☆☆☆☆★
 ユグドラシルに帰還した勇斗は、《雷》による《角》の包囲をたちまち解くと、《豹》征伐を宣言し、新たな氏族《鋼》の設立を宣言した。覚悟も新たに凄みを増した勇斗の反撃が始まる。
 周囲の女性たちとの関係も発展し始める第九巻だ。

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (8)

時を超えた邂逅
評価:☆☆☆☆★
 両親との別れを済ませ、ユグドラシルに向かう儀式を行った勇斗と美月だったが、シギュンの妨害により、美月だけが狼の氏族もとへと送られてしまう。
 フェリシアやジークルーネたちを心酔させ、正妻としての立場を築き始める美月だったが、狼の氏族の置かれた状況は予断を許さない。そんな時、美月の夢の中に神聖アースガルズ帝国神帝シグルドリーファが現れる。

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (7)

残してきたもの
評価:☆☆☆☆☆
 シギュンの秘法で現代に帰還した勇斗は、美月との再会を喜びつつ、父親の変化に戸惑う日常を送っていた。しかし、彼の心には、ユグドラシルに残した人々が住み着いている。
 残してきたスマートフォンで連絡を取るものの、伝えられる情報は厳しいものばかり。そして彼は一つの決断を迫られる。

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (6)

帰るためのヒント
評価:☆☆☆☆☆
 《狼》の拠点にお忍びで現れた、志百家美月とそっくりな神聖アースガルズ帝国神帝シグルドリーファと知り合った周防勇斗は、初めて外の世界に触れた彼女を歓待する。彼女から周防勇斗が召喚されたシステムのヒントをもらったものの、それを実現するためには《豹》の宗主フヴェズルングの妻シギュンの力を借りなければ帰れないらしい。
 そんな時、《雷》の宗主ステインソールが兵を起こしたとの情報が勇斗のもとに届く。再びの虎心王の襲撃に急きょ対処するユウトだったが、彼は未だ《雷》と《豹》が同盟している事実を知らなかった。強敵に挟まれる《狼》に生きる道はあるのか。

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (5)

それぞれの日常
評価:☆☆☆☆★
ACT1「粘土板の家の雌狐たち」
周防勇斗に買われた奴隷のエフェーリアは、裕福な子弟が通う学校である粘土板の家に通わされることになった。しかし、特殊な立場である彼女は集団無視にあってしまう。事態を打開するため、周防勇斗はクリスティーナと交渉し、アルベルティーナと共に粘土板の家に入学させるのだった。アルベルティーナを信奉するクリスティーナがそこでエフェーリアに見たものとは?

ACT2「戦いの狼」
山賊討伐に雪山に向かったジークルーネは、そこで巨狼ガルムと出会う。

ACT3「fly me to the moon」
現代で待つ志百家美月は、クラスメイトの高尾瑠璃の紹介で、高尾沙耶という女性に出会う。そして彼女は、周防勇斗の状態に対し、ある驚くべき仮説を披露するのだった。

ACT4「空回りのふいご」
周防勇斗と共に二人きりでガラス吹きをするイングリットのドタバタ。

ACTEX シャールヴィの受難な日々
虎心王ステインソールの腹心であるシャールヴィが、彼と出会った時を回想する。

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (4)

逆恨みの逆襲
評価:☆☆☆☆☆
 勢力拡大中の《狼》の宗主である周防勇斗は、妹国が《豹》の宗主フヴェズルングと妻シギュンから襲撃を受けたため援軍を出す。フヴェズルングの正体は、フェリシアの兄ロプトだった。
 周防勇斗を恨むロプトは、エインヘリヤルとしての能力で勇斗の知識を模倣し、鉄製の武器で《狼》を殲滅しようとする。

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (3)

始まりの日
評価:☆☆☆☆☆
 エインヘリアルのフェリシアに召喚され、異世界へとやってきた周防勇斗は、初めは勝利をもたらす存在としてもてはやされるものの、次第に周囲から何もできない存在との評価が下され、蔑まれるようになっていた。
 しかし、献身的に仕えるフェリシアや、フェリシアの兄のロプト、《狼》の宗主ファールバウティらから叱咤され、スマートフォンでつながった志百家美月のサポートを受け、自分にできることをやろうと決意する。

 それが次第に実を結び始めたころ、《狼》は《爪》の宗主ボドヴィッドの計略により存亡の危機に瀕する。戦う前に敗北を受け入れ始める《狼》の一族に対し、フェリシアやジークルーネを守りたいと思う周防勇斗は、その本当の才を発揮し始めるのだった。しかしそれはある人物との別れももたらすことになる。

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (2)

圧倒的な才能の登場
評価:☆☆☆☆☆
 幼馴染の志百家美月を残して異世界ユグドラシルに飛ばされた周防勇斗は、様々な苦難を乗り越えて弱小氏族である《狼》の宗主となった。人外の力を持つ人であるエインヘリアルのフェリシアやジークルーネを妹や娘として従え、隣国の《爪》の宗主ボドヴィッドや《角》の宗主リネーアを弟妹とし、《蹄》の宗主ユングヴィを下して平和を得たかに見えた。
 しかし、神聖アースガルズ帝国神帝の代理である神儀使が《雷》の宗主ステインソールに接触し、周防勇斗を殺すように唆す。また国内では、彼が設定した軍規に従わない者を処断する若頭補佐のスカーヴィズに対する反発が巻き起こり、併合した領地の統治にも問題を抱えていた。

 そんなとき、《爪》の宗主の娘であるアルベルティーナとクリスティーナ、《角》の宗主リアーネからそれぞれ結婚の申し込みを受けるのだった。

百錬の覇王と聖約の戦乙女

青銅器時代のオーパーツ
評価:☆☆☆☆☆
 月宮神社で合わせ鏡をした結果、幼馴染の志百家美月を現代に残し、異世界ユグドラシルに飛ばされた周防勇斗は、二年の月日を経て、弱小氏族《狼》の宗主となり、神聖アースガルズ帝国神帝の代理である神儀使の立会いの下、誓盃の儀(フォーストブレーズララグ)を執り行い、隣接する《爪》の宗主ボドヴィッドを弟として従えた。
 さらには、人外の力を持つ人であるエインヘリアルのフェリシアやジークルーネを妹や娘として従え、《角》の宗主リネーア率いる侵略軍を、時代を先取りした武器・戦術をもって下し、リネーアを妹とすることにも成功した。

 誓盃の儀(フォーストブレーズララグ)によって結ばれる関係は、ユグドラシルにおいて尊重されるものであり、親子となれば絶対服従し、兄弟となれば目上を立てなければならない。スマートフォンによって得る未来の知識で敵を平定しつつ、儀式で持って関係を強化していく周防勇斗だったが、儀式のために宗主が留守にしている《角》の都を、《蹄》の宗主ユングヴィが倍以上の軍勢をもって攻めてきた。この危機を乗り越えることができるのか?

 異世界召喚ものなのだけれど、召喚されてから二年間の出来事は省略し、主人公がそれなりの立場を得た時点で物語が始まっている。ユグドラシルの文明レベルはおおよそ青銅器時代と同じくらい。そこに現代の知識を持ち込めば、数千年の歴史を飛び越えた成果を生むことも不可能ではない。
 そんな世界観の中で、儀式による肉親関係を結ぶというシステムを利用することで、ラブコメを繰り広げている。

オレと彼女の絶対領域(パンドラボックス) (7)

それもまたひとつの人生
評価:☆☆☆☆☆
 小鳥遊京水の監視者であった明智薫は、小鳥遊京水を裏切り、観田明日香への復讐のためにカーくんを拉致監禁し、明日香を脅迫してきた。彼女こそが《オーバードライブ》の生みの親であると糾弾し、彼女に償いを求めるためだ。
 高尾沙耶や高尾聡里に文化祭で告白すると告げ、友情にひびを入れずに許しを得た観田明日香だったが、それすらも彼女自身の持つ運命の力の一端であると言うことを理解し、他人から自分に向けられる感情を本物と確信できない世界に落とし込まれてしまうことになる。

 囚われの身となり、ヒロインのピンチに何ら手を下すことの出来ないヒーローは、ハッピーエンドに導くことが出来るのか?
 これもまた、ハーレム系ラブコメの原因にひとつの解釈を与えた作品となりました。シリーズ完結。明智薫と藤堂貴子の未来も気になるところだ。

オレと彼女の絶対領域(パンドラボックス) (6)

ヒーローが屈するとき
評価:☆☆☆☆☆
 青陵高校の体育祭である大覇青祭を前に、明智薫のイジリは絶好調を迎えていた。観田明日香と高尾沙耶が修学旅行で留守をしている間に、海原希優のバイト先に藤堂貴子と顔を出した際にあらぬ噂を振り撒いたり、あるいは二人を目の前に挑発する行動を取ってみたり、あからさまに修羅場をあおっている。
 だが、あおられているばかりにもいかない。高尾聡里を引き取って《オーバードライブ》を利用しようとした小鳥遊京水の監視者が、そばにいるはずだからだ。幽体離脱ができる空乃瑠雨樹こと尼塚空の情報により、その人物は相手の視覚を盗み見る力があるらしいと分かるのだが、どうもはっきりと相手の姿が見えてこない。

 大覇青祭の後始末として、明智薫の演劇部に助っ人に行くことになるのだが、そこで見る薫の姿は、いつも教室で見る彼女の姿とは違っているように見えた。そして彼らのハーレムも、崩壊の時を迎えることになる。

 今回はヒーロー大活躍の展開にはならない。でも、ハーレム構成員は順調に増えていることが確認できてしまった。内容的にはそんなにエロくないのだけれど、イラストのエロさは絶好調だ。

オレと彼女の絶対領域(パンドラボックス) (5)

ハーレム安定のために
評価:☆☆☆☆☆
 海原希優が引き起こした観田明日香の記憶喪失を回復させるため、オーバードライブだと自覚した高尾沙耶がアカシックレコードにアクセスしてから、彼女の体調が優れなくなっている。そのことに気づかないことを高尾聡里に指摘され、彼女を特別扱いしていないことを責められてしまう。
 そんな状況の時、カー坊のベッドに降ってきたのは、裸の生霊少女の尼塚空だった。空乃瑠雨樹というペンネームで作家活動をする中学生の彼女の作品は、観田明日香の愛読書らしく、何故かカーくんと小沢信司に似た人物が登場するらしい。つまり尼塚空は、腐女子だった。

 主人公に取り憑くことになってしまった尼塚空は、学校で彼が小沢と絡むのに大喜び。腐女子発言を連発し、主人公の問題発言を引き出していくことになる。
 そして小鳥遊京水に雇われたクラスメイトの明智薫も、主人公への接触を増し始めていく。

 今回の主人公は改めてサヤ姉となっている。自分の天才がアカシックレコードへアクセスして得られた他人の記憶に基づくということに気づかされてしまった彼女は、自分の能力のあり方に疑問を持ち、しかし、他人に頼られる立場を捨てることは出来ず、板挟みになって消耗していく。そんなときに、主人公がまた新たな女性問題を持ち込んでくるわけだ。
 未だ結びつきが表面的だった関係が、心の奥底をさらけ出させることで、さらに深く結びついていく。でもこれって、ハーレム内の安定化のために行われていることと見ることも出来るよね。

オレと彼女の絶対領域<パンドラボックス> (4)

お願いこれで許して
評価:☆☆☆☆★
 予知能力の観田明日香、読心能力の綿貫聡里あらため高尾聡里、従姉の天才少女の高尾沙耶と、幼少期のトラウマに基づくオーバードライブと呼ばれる異能を持つゆえに、他者と一線を画して生きて来た少女たちの心を行くってきた主人公は、海の家でアルバイトをしていた。

 バイト先の先輩のお姉さん海原希優にからかわれ、それを目撃した沙耶と聡里にお仕置きをされ、友人の明智薫にはバイト姿をからかわれ、お世話になった喫茶店でバイトをしている明日香からは残念がられる。
 そんな楽しい夏休みを過ごしていた主人公だったが、明日香たちとプールに遊びに行く約束をしていた日に悲劇はやってくる。待ち合わせ場所に遅れて行った主人公たちが見たのは、直近二年間の記憶を失くし、ラプラスと呼ばれていた不幸の時代に記憶が巻き戻ってしまっていた明日香の姿だった。

 偶然から、その結果を生みだしたのは、彼女たちと同じ様にオーバードライブの能力を持っていた希優であることを主人公は知ってしまう。そしてそれが、弟妹たちを養うために、希優が仕方なく手を出した仕事だったということも…。その背後には、小鳥遊京水の姿があった。
 そんな彼女の悲しみと後悔を知り、彼女の罪悪感をなくすためにも明日香の記憶を取り戻すと宣言する主人公だったが、その結果ははかばかしくない。そして罪悪感にさいなまれた希優は、それを少しでも軽くするために、主人公に身を投げ出して傷つけてもらおうとするのだった。

 沙耶のオーバードライブとしての能力を解き明かすとともに、新たなハーレム要員を追加する、ちょっとした足踏み回。そろそろ核心に突っ込んで欲しいところ。
 毎回副題がついているらしいのだが、かなり認識しづらい気がする。

オレと彼女の絶対領域<パンドラボックス> (3)

悪意はこっそりと忍び寄る
評価:☆☆☆☆★
 予知能力を持つゆえに魔女と呼ばれ忌避された少女・観田明日香、読心能力を持つゆえに両親からも見放された少女・綿貫聡里あらため高尾聡里と、従姉の天才少女・高尾沙耶の助けを借りながら救ってきたオレは、ラブコメの修羅場に放り込まれていた。聡里と沙耶を出し抜き、想いを寄せる明日香を夏祭りに連れ出したまでは良かったものの、結局は二人に見つかり境内で正座させられる。
 そこまでならば笑い話で終わったところ、今度は明日香先輩がナイフで襲われ、庇ったオレは腕に怪我を負ってしまった。しかも目撃情報を信じるならば、襲ってきたのは親友の小沢信司なのだ。

 だがわずかな違和感と、小鳥遊京水の情報から、それ以外の可能性が浮上してくる。それには、オーバードライブと名付けられた存在が関係していた。

 明日香、聡里と来たので、今回はようやく、最も付き合いの長い沙耶に出番が回ってくる。倒叙形式風なプロローグから始まり、それを伏線として犯人を二転三転させる構成に仕立てられているのだが、そのあたりの演出は「ひきこもりの彼女は神なのです。」に似ている。
 オーバードライブという概念が登場し、ヒロインたちに共通点があることが明らかになってきた。そんな世界観の謎に迫っていくと同時に、一人の少年に迫る三人の少女の様々なアプローチ方法にも注目できるようにして欲しいような…。

オレと彼女の絶対領域<パンドラボックス> (2)

超能力者に日常を
評価:☆☆☆☆☆
 高尾沙耶と共通する実家に出かけた主人公は、全てを諦めたような目をしている幼女・綿貫聡里と出会う。彼女は、彼の憧れの先輩・観田明日香と同じ様な超能力者で、人の心を読める能力を持っていたのだ。
 この能力のせいで親しい人々から嫌忌され心を閉ざしてしまった彼女を、年齢に見合う笑顔を出せるようにしたいと思ってしまう主人公。そしてその頃、明日香は、主人公が聡里とキスをする未来を予知していた。

 予知を実現させないために、ライバルでもある沙耶と共闘する明日香だが、それでもしかし、過去の自分と同じ様な悲しい目をしている聡里から、カーくんを引き離すことはできない。そうこうしている内に、聡里は親戚から捨てられ、金持ちの道具として引き取られることが決まってしまう。

 自己の絶対領域である心の中を侵す超能力の持ち主に対し、同情し、何とか普通の生活を送れる様にしたいと、自分の力のなさも弁えずに思ってしまう主人公。そしてヒロインたちが、その思いを叶えるために協力する。聡里の絶対領域を、無理矢理に犯していくのだ。
 画面を華やかにするためだけでなく、ウサ耳が物語的に重要な役割を果たす構成は、個人的には初めて見たかも知れない。パターンを踏襲しつつ、それ自体に意味を持たせた試みは高く評価できると思う。

 主人公的にはひとりのヒロインに決めているのに、周囲のヒロインたちがそんなことを無視して寄り付いてくるという大変な状況。しかも彼女たちがいなければ、主人公はヒーローとして振舞えなくなるであろう、二律背反。今後も物語が続けば、このジレンマは、より大きくなっていくことだろう。

オレと彼女の絶対領域<パンドラボックス>

孤独に耐える少女が健気
評価:☆☆☆☆☆
 従姉の高尾沙耶が生徒会長を務める青陵高校に入学したオレは、初日に出会った先輩に一目惚れをし、いきなり告白してしまう。しかしその彼女、観田明日香は、自分のことをこの学校の知り合いに聞くとよいと忠告をして、去って行ってしまう。
 従姉によれば、彼女はラプラスと呼ばれ、絶対不可避の不吉を告げる魔女として恐れられているらしい。実際、死者1名、重傷者4名を含む34名が、彼女に不幸を予言されて、その通りになってしまったらしい。
 しかしオレは、忌避されることを知りつつ、わざわざそれを相手に伝えて回避させようとした彼女にやさしさを見出し、彼女に付きまとう。そんなオレに対し彼女が出した条件は、今日は学食に行かないこと。なに、そんな簡単な条件?一発クリア―だぜ!と思ったのもつかの間…。

 夢で未来を見てしまうことで自身が不幸になってしまっている少女と、その少女に一目惚れをした少年、そして、彼を心配する従姉を含めて形成される人間模様を描くラブコメ。この手の主人公らしく、アホなのに無自覚で格好良く、何故か鈍感で、そして最後には全てをさらっていく。
 未来を知ってそれを自分の有利なように活用できれば便利だけれど、それが絶対に変えられないならば、現在や過去を知る普通の人と何ら変わりはない。知っているだけにそれを何とかしようとして、普通よりも苦しんでしまい、まわりを巻き込むまいと孤独になっていく。そんな辛さを無自覚に察知し、ヒーローは彼女へと近づいていくのだ。

 ただ最近のラノベのヒット傾向から見ると、タイトルを無難につけ過ぎてしまった気がする。もっとラブコメ分を前面に押し出したタイトルならば、もっといけたのかもしれない。

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