高橋祐一作品の書評/レビュー

星降る夜は社畜を殴れ (2)

これで終わりか?
評価:☆☆☆★★
 ワクワクフーズ二代目社長の和久村平助の娘である和久村ミウが、総務課にやってくる。ネット上で社畜のアイドルとして活躍する彼女は、その歌声で立花アキトを社畜の道へと誘う。
 桜野ユイカに活を入れられたアキトは、斉藤係長によるジャンピング土下座研修を経つつ、神楽レイラの画策する労働基準監督署への告発に協力しつつ、反社畜の道を貫こうとするのだった。

星降る夜は社畜を殴れ

労基法を巡る戦い
評価:☆☆★★★
 家族の入院治療費を稼ぐため高校を中退し、日本有数のブラック企業「ワクワクフーズ」に入社した立花アキトは、総務課に配属されていた。クールさんと呼ばれる先輩の神楽レイラと共に仕事で向かったのは、管理下にある秋葉原のラーメンチェーン店だ。バイトの桜野ユイカから苦情のあったセクハラ調査に向かうためだ。そしてそこで、店長による店員へのパワハラセクハラが行われていることを知る。だがそれは、会社上層部も黙認していることだった。
 目的と手段が転倒し、残業をすることが目的となっている社畜は、定時退社する社員を許さない。社畜スキルと呼ばれる能力で、定時退社を妨害しようとする。しかもアキトを阻止するのは、全国で社畜四天王と呼ばれる田中係長、斉藤係長、早川課長代理、工藤課長という猛者揃いだ。だが、定時退社をする社員にも希望がある。それは、反社畜スキルという、社畜スキルに対抗する能力だ。それらのスキルを駆使し、今日も日夜、二つの勢力の抗争が繰り広げられる。

 第19回スニーカー大賞特別賞受賞作だ。

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