千羽十訊作品の書評/レビュー

神楽剣舞のエアリアル

編集の上手くないディレクターズ・カット版
評価:☆☆★★★
 空の浮島から構成される異世界メルバースに召喚された甲斐雪人は、記憶喪失の少女、風夕と共に、空に開く穴から落ちてくるものを調査する学院に入学し、院外調査団の選抜試験の決勝に進む健闘を見せていた。メルバースでは魔術を使うのが当たり前であり、通常、空から落ちてきた人は魔術を使えないのだが、元の世界でも退魔士であった甲斐雪人は、学院トップクラスの実力の持ち主である貴族のフランツィスカ・バウマンと互角の戦いを見せる。
 めでたく選抜されたフランツィスカ・バウマン、甲斐雪人、風夕は、試験を開催したクロと船魂のタマと共に航海に出る。それは、失われた英雄である太陽の巫女ソル、月の巫女ルナリア、黒竜公、白凰公の過去に迫る旅ともなるのだった。

 第6回GA文庫大賞優秀賞受賞作。もっと長い話をバッサリとカットした印象を受ける、今一つ編集の上手くないディレクターズ・カット版みたい。

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