十本スイ作品の書評/レビュー

金色の文字使い ―勇者四人に巻き込まれたユニークチート― (2)

禁忌という名の幻
評価:☆☆☆☆★
 人間国から獣人国へと旅するヒイロ・オカムラは、アーノルド・オーシャンとミュア・カストレイアと共に食材を取りに行く途中に立ち寄った露天風呂で、ウイという少女と出会う。彼女はこの世界で禁忌とされる、獣人と人間のハーフだった。
 しばし旅を共にすることになったウイはヒイロになつき、ミュアをヤキモキとさせる。そんな道中、彼らの前に傷ついた獣が現れる。翼をはやした狼であるその獣は、改造手術を施す研究施設から逃げてきたらしい。その言葉を聞いたウイは、未だ捕まっている家族を助けるため助勢する決意を固めるのだった。

 三大獣人種である『金狐』『虹鴉』『銀竜』の存在が明かされ、《獣の檻》も再登場する。

金色の文字使い ―勇者四人に巻き込まれたユニークチート―

背を向けて一人
評価:☆☆☆☆★
 異世界イデアの人間国ヴィクトリアの国王スルドルフ・ヴァン・ストラウス・アルクレイアムの意向で王女リリスが実行した召喚術によって召喚された勇者候補の青山大志、鈴宮千佳、皆本朱里、赤森しのぶと同じ教室にいたために巻き込まれて召喚された丘村日色は、直後から彼らと袂を分かち、一人で行動する権利を確保した。
 勇者としてもてはやされる彼らから距離を取り、旅の支度を整えたヒイロ・オカムラは、自らに付与された固有スキルである文字魔法の特性を理解しながら、世界を見るための旅に出かける。その途中、アーノルド・オーシャンとミュア・カストレイアに出会ったヒイロは、行動を共にすることになる。そこから彼が見る、人間と獣人の間にある確執とは?

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