“若紫” ヒカルが地球にいたころ……(3)(野村美月)の書評/レビュー


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“若紫” ヒカルが地球にいたころ……(3)

キミの人生は買い取った!
評価:☆☆☆☆☆
 学園の皇子だった帝門ヒカルの幽霊にとりつかれてしまった赤城是光は、ヒカルが思いを残した女性たちに、ヒカルの代わりに約束を果たすことになる。左乙女葵、奏井夕雨と少女たちを闇から救い出し、クラスメイトの式部帆夏には告白され、恐れられる赤髪ヤンキーだった是光の生活もかなり変化してきた。その分、斎賀朝衣や頭条俊吾に絡まれたり、近江ひいなにパパラッチされたり、嫌なことも増えたのだが…。
 そして今回、是光が相対するのが若木紫織子、小学四年生だ。ヒカルがバージンを買い取ったという彼女は、アイドル顔負けの美少女なのだが、中身は手のかかる野良猫みたいなもの。雀狩りと称してロリコン親父に美人局を仕掛け、金を巻き上げるということをしている。

 小学校のプールの更衣室に連れ込まれ、下半身を露出して小学生女子を襲おうとしている様な捏造写真を押さえられてしまった是光は、犬として紫織子の手伝いをさせられることになる。ある目的のために大金を必要とし、素直に甘えることも出来なくなった紫織子にいらつく是光は、彼女に正面からぶつかっていく。

 ヒカルの死の真相はまだ全く明かされないのだが、紫織子の境遇を是光が体験していくことで、ヒカルの家族に起きた出来事を感じ取れる構成となっている。しかし今回は、ガチのロリコン展開なので、かなり犯罪臭がするな。小学生のバージンを買うって、口実としても許されるか微妙。

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