ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件 (2)(野村美月)の書評/レビュー


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ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件 (2)

シャールが無神経すぎる
評価:☆☆☆☆☆
 ウィストリア皇国が誇る天才グリンダ=ドイルの弟のシャーロック=ドイルは、失踪した姉に代わり、エーレン国王シザエルと王妃の雪の子供たち、第一王子の竜樹=ハーン=ハイツ、第一王女の聖羅=シルヴィーン、第二王女の更紗=ロウィーネ、第三王女の織絵=リベルタ、第二王子の真=クリフト、第四王女の鈴七=フィリスの家庭教師をしなければならなくなった。本当は逃げ出したいが、外交官のヘルムートが笑顔で脅しをかけてくるので、逃げるに逃げられない。
 唯一、シャールが男であることがばれてしまった、心を閉ざし気味の聖羅と打ち解けはじめたものの、シャールが竜樹や騎士のギルマーから言い寄られていることを知ると、大層不機嫌になってしまった。さらには、夜這をかけてくるギルマーから貞操を守るため、メイドのアニスと同衾することになってしまい、ますます冷徹な眼差しで責められることになってしまう。

 そんなある日、グリンダとも知り合いだというイスマールの皇太子ハールーンが訪れ、グリンダではなくシャールを妻に迎えたいとプロポーズしてくる。それを知った竜樹やギルマーは慌てふためき、聖羅はぎゅっと目をつぶって痛みに耐えるような仕草をするのだが…。

 男なのに女装が似合いすぎて男から言い寄られてしまう件。相変わらずシャールは慌てふためいているだけで周囲を見る余裕がないのだが、聖羅やアニスがシャールと絡み始めて、前巻よりは形になって来た気がする。前巻は作者の悪癖が前面に出ていたからなあ。

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