光野鈴作品の書評/レビュー

星空のコンシェルジュ

星空に託す
評価:☆☆☆★★
 星が好きな旅行雑誌社の編集者である宇田川昴太は、嫌な仕事の合間に書いた妄想のペンションに関する記事を見た編集長の命じられ、その夢が叶う星降るペンションを実際に見つけることになった。そうして辿り着いたペンション・ファーストライトで、オーナー姉弟の天野志穂、天野龍生と出会う。
 暫く会社を休み、星空案内人としてペンションで働くことにした昴太は、そこで様々な思いを抱える人々と出会うことになるのだった。そしてその仕事を通じ、自分のやりたいことを再確認していく。

マジックバーでは謎解きを ~麻耶新二と優しい嘘~

マジックを通じて引き出す笑顔
評価:☆☆☆★★
 ステージ上の事故でパートナーの小雪に怪我をさせてしまった奇術師は、それまでの舞台を降り、麻耶新二とステージネームを変えた。友人の小鳥遊将也の勧めで、師匠である小鳥遊丈佳の残したマジックバーの面接を受けることにした彼は、店長の小鳥遊紅音と出会う。
 ダウト、ババ抜き、大富豪、ポーカーなどのトランプゲームを行いながら、やってくる客の問題を解きほぐしていく。そして、やがて見え始める危険術の使い手・新藤英介の影。その正体とは?そして小鳥遊丈佳はなぜ姿を消したのか?

彼女はワロスの盟主さま はじめての天下逃一

闇の力
評価:☆☆★★★
 「ワールド・ロード・スリーキングダム」略してワロスというソーシャルゲームを通じて行われる、周防・S・天音、汐川小梅や汐川月絵、園田翔子ら、藤堂卓也の子供たちによる後継者争いに関わることになった芝居忠太は、凄井陽や管野寧々と共に、今日もワロスで無課金プレイに励んでいた。
 そんな彼らの前に、課金プレイという闇の力におぼれたプレイヤーたちが現れる。

彼女はワロスの盟主さま はじめての天下逃一

リアルが絡んだソーシャルゲーム
評価:☆☆☆★★
 ヘタレな男子高校生の芝居忠太は生徒会長の周防・S・天音に誘われ、「ワールド・ロード・スリーキングダム」略してワロスというソーシャルゲームに参加することにした。それは三国志の武将を配下にして天下統一を目指すゲームだ。
 幼馴染である汐川小梅や汐川月絵との交流も減らし、ゲームに入り浸る忠太は、ゲームを通じて、これまで関わったことのない凄井陽や管野寧々と知り合っていく。

 ところがやがて、このゲームは単なるゲームではないことを、園田翔子から知らされることになるのだった。

 個人的にはあまりにもライト過ぎる気がするけれど、そんなに悪くはないのかも知れない。本来のターゲットにはマッチしているのかも。
 ただ、あとがきにあるように、エンジニアとしての経験が生かされた作品にはなっていないと思う。だって、ユーザー視点の物語なんだもの。

ホーム
inserted by FC2 system