緋色友架作品の書評/レビュー

キルミルカタル 眼ノ宮瞳子の眼球探し

異端の中の恋愛譚
評価:☆☆☆★★
 私立加賀峰高校に通う切原刃は殺人鬼だ。幼稚園で殺人に目覚め、小学生で警察官にして復讐者の足洗邸串満の目にとまり、法でさばけぬ悪を無慈悲に殺すという役割を請け負っている。そのことを知るのは、最初の殺人の目撃者でもある幼なじみの郷弥視央と、撫胎乱々や波止場海域という同じ殺人鬼くらいだ。当然、クラスメイトの虹神恋思や罪忌輪廻、彩井リライトなどは知らない。そんな日常も彼にとっては大切な居場所だ。

 そんなある日、郷弥視央が殺人現場に眼ノ宮瞳子という少女を連れてくる。目撃者を消そうとする切原刃だったが、なぜか眼ノ宮瞳子はその斬撃を避け殺すことが出来ない。彼女は偽眼という、あらゆる目を合成した人工の目を持つ少女だった。
 翌日、転校生として彼の日常に紛れ込んできた彼女は、彼女の本来の目である魔眼を探すのを手伝ってほしいと告げる。

 第15回えんため大賞特別賞受賞作品だ。

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