古橋秀之作品の書評/レビュー

BASTARD!! −暗黒の破壊神− NINJAMASTER ガラ外伝(萩原一至)

ラストがあんまりだ
評価:☆☆☆★★
 ダークシュナイダーによって、爆発するメタ=リカーナ城から魔法で脱出させられた仲間たちだったが、一人、忍者マスターガラは、地球の裏側にまで放り出されていた。

 大砂海の緑野の都マリドゥラの酒場で機会の来るのを待っていたガラは、イドゥラ神殿の衛士をつとめる狼娘ロナ・ヴォルグと知り合う。彼女の主人である教母スーラ・ラジャナから蛇神抹殺の依頼を受けたガラは、その気の向くままに依頼を受けるのだった。
 そして遥か中央メタリオン大陸を目指して大海原に乗り出したガラは、一緒についてきたロナと共に、海潮と風早という、魚人と鷹人の対立に巻き込まれていく。

 終わり方はあまりにバスタードらしいといえばらしい。連載当時、ジャンプを放り投げたい気分になったことをありありと思い出せるだろう。いや、ボクはリアルタイムでの経験はないけど…。

龍盤七朝 ケルベロス (1)

敗走からの転進
評価:☆☆☆☆★
 百歩必中の金票(ひょう)を手に天下取りを口にする若者、廉把。口先で兵士を丸め込み仲間として敵将を討ち取るべく行動するが、その怪物じみた力の前に屈し、仲間をすべて死なせてしまう。
 それから8年後、廉把は、撞木を持ち歩き虚空に見えない鐘を撞くのを日課とする、狼无と行動を共にし、特に何を目的とすることも無くただ生きていた。そして、ボロ雑巾の様ななりながら亡国の皇家に属することを示す三葉五弁蘭の花飾りを持つ子供、蘭珈と出会う。そこから始まる物語。

 あまりにも相手の力が強大すぎて理解不能だし、ストーリー的にも良くあるような気もするが、キャラクターがとても生き生きと描かれていると思う。ちょっとした動きの描写のいちいちが細かい。ただ、何となくこなれた感じがして、冒険味が薄いようにも感じる。
 内容だけを考えると、電撃文庫からメディアワークス文庫に移籍になった理由はあまりない様に感じるので、何か他の理由があるのだろう。

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