古宮九時作品の書評/レビュー

監獄学校にて門番を

過去にする蓋
評価:☆☆☆★★
 大戦が終わり、羽人族、古人族、獣人族、巨人族、竜人族は、平和の安定に害をなす可能性のある、一族で一定以上の実力がある人物を、上から決められた人数だけ、監獄学校とよばれるディアテルリア学園に監禁し、無害化された上でなければ外に出られない仕組みを作った。
 古人族のセーネ・ビエラと共に地下で暮らしていたクレト・ダラスは、社会復帰の第一歩として、監獄学園の門番に採用されることになる。指輪生で羽人族のジリア・シィースの監督下で門番になったクレトだったが、生徒たちは面白半分で彼に攻撃し、気の休まる暇はない。

 それでも獣人族のミャー・ゼニスや古人族のニア・ディラと良い関係を構築し、竜人族のディサロス・シアンに威嚇されたところを巨人族の教師セウルに助けられたりして、何とか門番としての責務を果たしていた。
 しかし、王女が訪問したことをきっかけに、事態が動き出す。それはクレトの過去とも関係していた。

 第20回電撃小説大賞、最終選考作だ。

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