空色パンデミック INNOCENT GIRL DAYDREAMING (4)(本田誠)の書評/レビュー


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空色パンデミック Short Stories 空色パンデミック INNOCENT GIRL DAYDREAMING (4) 完結

空色パンデミック (4)

ダ・カーポ?
評価:☆☆☆☆☆
 穂高結衣により発生した空想病への度重なる罹患、青井晴の妹・佳織との二重感染など、これまでの状況は、仲西景を現空混在症へと追いやっていた。気力の減退、記憶の欠落、幻聴など、様々な症状が彼を蝕み始めるのだが、野中空らがそれをカバーするため、周囲の人間はなかなか気づかない。そしてその落差が、さらに仲西景を追い詰めていく。
 一方、彼の様子が何かおかしいことに気付き始めた青井晴は、仲西景を主演とする「空想シンドローム」という劇の上演を提案する。今井心音や森崎進一を巻き込み、劇の準備は順調に進むのだが、その合間にも仲西景の病状は悪化の一途をたどっていく。

 そしてついに、仲西景の病状が明らかになった時、穂高結衣のとった行動とは…?どうして彼女の作る教会物語にピエロ・ザ・リッパーが登場するのか、その事実も明らかになる。

 日付と主観者を明らかにしつつ描かれる章節構成になっており、読者は仲西景と同様に、空想と現実の世界を行ったり来たりさせられる。
 章の最後で描かれる、モノローグに近い対話やタイトルは、某アニメの終盤を思わせるところもある。

 特発性大脳覚醒病、俗称・空想病がきっかけとなった青春物語は、また新たなスタート地点へと至ったのかもしれない。ただ、最初から見ると徐々にインパクトが薄れてきた気はしなくもない。  とにかく、青井晴がかわいい。

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