松岡万作作品の書評/レビュー

もえぶたに告ぐ ~DRAMATIC REVENGE STORY~

考えすぎの無秩序
評価:☆☆★★★
 大財閥の跡取りである天叢武尊から受けた数々の屈辱を晴らすため、妹の高嶺浮世と謀って復讐を決意した高嶺萌蔵は、偶然現れた萌えの精霊シャンルーを利用して、天叢武尊を女にすることに成功した。あとは、男に戻るために萌蔵を萌えさせようと接触してくる武尊に対し、その試みが成就する直前で冷たい言葉を吐き、絶望させれば復讐は完成する。
 ところが、武尊は女体化してもいつものペースを崩すことはなく、逆に萌蔵や浮世の生活が崩される結果となってしまう。それでも精一杯反撃の機会をうかがい、些細な意趣返しを達成するのだが、それが転落のはじまりでもあった。

 女装好きという仮面をかぶり、古宮美命の巨乳や春野藍璃の美乳を堪能する高嶺萌蔵の復讐劇という体で、逆に翻弄される高嶺萌蔵の混乱を描く。そこに、高嶺萌蔵に好意を寄せる極道の娘の二見浦優雨やら何やらヶ関わってきて、女体化を巡るドタバタが発生するわけだ。

 第6回HJ文庫大賞奨励賞受賞作品。もう少し辞書で言葉の意味を調べることをおすすめする。二時間ドラマの冒頭10分を見逃した様な印象を受ける立ち上がりは、正直言って意味が分からない。

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