アスラクライン (7) 凍えて眠れ(三雲岳斗)の書評/レビュー


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アスラクライン (7) 凍えて眠れ

失われゆくもの
評価:☆☆☆☆★
 出だしはここ最近続いていた軽いノリではじまるにもかかわらず、中盤から少し雰囲気が変わっていく。一見すると佐伯玲子をメインキャラとした学園ラブコメ仕立てなのだけれど、それはあくまで狂言回し。本当の目的は、哀音とその母親にスポットを当てること。操緒の姿を見て少し慰められている母親にちょっとホッとするのに、ラストでその気分は崩される。情景はとっても綺麗なのに、切ない結末。
 物語はようやく転換点を迎えた。じらすように少しずつ智春に明かされていく真実。周りの人間がどうしてそのように動いていたか、その理由を知った時、果たして彼はどの道を選択するのだろうか。

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