アスラクライン (12) 世界崩壊カウントダウン(三雲岳斗)の書評/レビュー


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アスラクライン (12) 世界崩壊カウントダウン

利益相反する命題とブレークスルー
評価:☆☆☆☆★
 二巡目の世界の夏目智春は、一巡目の世界でこれまで出会ってきた人々に巡り会う。元の世界では悪魔だったり、副葬処女だったり、敵対していた人々も、自分の知っている姿とは少し違っていたけれど、本来あるべき姿で生きていた。そして、世界が滅びゆく形も知る。
 Aを生かそうとすればBは死ぬ。Bを救おうとすればAは滅ぶ。そんな利益相反する命題に対して過去に出されてきた解答は、無情だけれど現実的で、どちらかを見捨ててでもどちらかを救おうという行動だった。そのために作られた機巧魔神であったし、行動の結果が二巡目の世界という疎開場所の様な、同一軸線上の別世界を生み出した。
 今回智春が目指そうとするのは、出会った人たちがみんなハッピーになれるような世界。彼の試みが上手くいくかは、覚悟と武器を携えて戻る二巡目の世界での行動次第だろう。

 世界滅亡の原因や、操緒の行方や、嵩月の奇妙な行動の影にある理由とか、意外な人の意外な能力とかが明らかになり、そして本物の夏目直貴が登場する。

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