三河ごーすと作品の書評/レビュー

レンタルJK犬見さん。

評価:☆☆☆☆★


ようこそ自由で平和な魔王の城へ! 人は、クズになれる

評価:☆☆☆☆★


自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ?

評価:☆☆☆☆★


逆転召喚 (3) 〜裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて〜

評価:☆☆☆☆★


逆転召喚 (2) 〜裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて〜

評価:☆☆☆☆★


逆転召喚 〜裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて〜

評価:☆☆☆☆★


現代魔法のいらない魔術師 下僕と生きる第二の伝説 (2)

評価:☆☆☆☆★
アカデミーガード第三中隊長イオ・テンペスタ ジョーカー・D・ドリーム天秤宮(フリアエ)オルビス魔法学院

現代魔法のいらない魔術師 下僕と生きる第二の伝説

最古の魔術師の無双
評価:☆☆☆☆★
 魔王たる吸血鬼アカシアを封印して義妹カタリナのもとへと帰る途中だった最古の魔術師ロウエン・カフ・エグゼンプリオは、マリア・サラマンディーネの召喚魔術によって二千年後に召喚された。この時代は、古代魔術に代わり科学の力で半自動化された現代魔法が優勢となっているにもかかわらず、マリアは古代魔術の有用性を示すため、ロウエンを召喚して下僕とし、使役しようとしたのだ。
 しかし服従魔術の発動に失敗し、逆にロウエンの下僕となってしまったマリア。環境の変化に戸惑いながらも、クレシェーナ魔法学院理事長の天童季咲との契約により、帰還の方法を現代魔法で研究する傍ら、学院に通うことになる。

 ロウエンに興味を持つ結城悠里や、生徒会長のヴィオラ・エルム・カルブンクルスと関わりながら、最古の魔術師の新たな人生が始まる。

祓魔学園の背教者 (4) ―紫色の黙示録―

がっかりの終わり方
評価:☆☆☆★★
 “叡智の悪魔”ヴィオレッタの呪いを受けた逢沢拓真は、学園長の影縫から小箱を預けられる。それは叡智の悪魔がいる書庫への扉を開く鍵だった。だが、それを開くことによって何が起きるかわからない現状では、開かないことを決意する。
 しかし、それを知った比良坂翠花は、逢沢拓真の承諾を得ずに小箱を持ち出し、勝手に開けてしまう。だがそれは、原初の悪魔という、ミトラルカ・シルヴェスタとマイトレヤ教のミスラに滅びをもたらすものを呼び寄せてしまうのだった。

 一方、バンデラ・ラハマ・サヴァトリィと影縫は、未然に事態を収めるべく、敵の本拠地へと乗り込む。
 シリーズ最終巻。打ち切りエンドっぽい感じ。

祓魔学園の背教者 (3) ―邪教再臨―

眩しい少女
評価:☆☆☆★★
 “叡智の悪魔”ヴィオレッタの呪いを受けた逢沢拓真と、聖職者協会に邪教認定されたマイトレヤ教最後の信徒にして教祖の少女ミトラルカ・シルヴェスタは、将来の夢を目指して疾走する百瀬日南子と出会う。
 自信を顧みて彼女の言動を眩しく思う逢沢拓真だったが、白十字教の教皇の息子で生徒会長のピエトロ・プルトーネから、連続児童失踪事件の容疑者である邪教メレク教の関係者として百瀬日南子が狙われたことで、白十字教の玖珂暁や日本神道の比良坂翠花の協力を得て、彼女の無実を晴らすための逃避行をすることになる。

 一方、比良坂翠花はふとしたことから、蓮教のバンデラ・ラハマ・サヴァトリィと学園長の影縫の秘された関係に気づいてしまい…。

祓魔学園の背教者 (2) ―ミスティック・ミスト―

信仰の源
評価:☆☆☆☆☆
 “叡智の悪魔”ヴィオレッタの呪いを解くために活動している逢沢拓真は、蓮教のバンデラ・ラハマ・サヴァトリィから呪いを緩和する術を施され、祓魔師を養成する祓魔学園に入学した。そしてそこで、聖職者協会に邪教認定されたマイトレヤ教最後の信徒にして教祖の少女、ミトラルカ・シルヴェスタと出会う。
 白十字教の玖珂暁や日本神道の比良坂翠花の協力の下、悪魔契約者集団ルネサンスの悪魔契約者ルナ・フェルマーを下し仲間とした逢沢拓真とミトラルカ・シルヴェスタだったが、ミトラにはさらなる制約として空間制御能力の使用禁止が聖職者協会から命じられてしまう。

 守られるだけではなく自分でも戦いたいと考えるミトラルカ・シルヴェスタは逢沢拓真から剣の指導を受け、邪教認定を解除するための努力を少しずつ積み重ねていた。
 そんな祓魔学園を、悪魔契約者集団ルネサンスの残党指導者ファーザーとそれに感化された大悪魔サブノックの契約者ノエリア・マーズと大悪魔ヴェパールの契約者オリヴィア・ドゥ・シレーヌが襲う。

祓魔学園の背教者 ―祭壇の聖女―

ただ一人が信じる宗教
評価:☆☆☆☆☆
 幼少の頃に“叡智の悪魔”ヴィオレッタから呪いを授けられた逢沢拓真は、その後の出来事により聖職者協会を憎み、無神論者となった。しかし、世界は悪魔契約者を祓う聖職者協会を称賛し、こぞって宗教に入信する。たった一人で世界に戦いを挑み、自らの呪いを解くため、逢沢拓真は、蓮教のバンデラ・ラハマ・サヴァトリィの示唆を受け、祓魔師を養成する祓魔学園に入学することにした。
 無神論者のため学生寮に入れない逢沢拓真は、とある屋敷でミトラルカ・シルヴェスタという少女と同居することになる。常に祭壇を背負って移動する彼女は、聖職者協会から邪教認定されたマイトレヤ教の教祖にして最後の信者だった。

 誰もが虐げる中、白十字教の玖珂暁や日本神道の比良坂翠花と共に、学園長の影縫が課す試験をクリアした二人の前に、ルナ・フェルマーとメルゲン・ヘルツォークという悪魔契約者が現れる。

 個人的に好き。

ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー (3)

未定と安定
評価:☆☆☆★★
 ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネーに参戦した《底辺世界の愚者》(アンダー・ジ・イディオット)ジェイファ/冬瀬皿次と《二律背反の死神》(ルナティック・ザ・デス)大野遙/冬瀬陽月は、《独自解釈》を実現し、連戦連勝の実績を築き上げてきた。しかし、対戦相手の《独自解釈》に関する解釈が進み、容易に勝負に勝てないようになっていく。
 そんなタイミングで冬瀬陽月に持ちかけられたのは、四季の一族である秋保光流による、結婚話だ。自分と婚約すれば、現在、天空高等民街のウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネーでトップを張っている天野明莉と下妻御影に代わり、そのポジションにつかせるという。

 それを後押しするように、下半身不随で入院中の木崎美紀にも、住良木胡蝶経由で天空高等民街の病院に転院できることになった。何となくモヤモヤする冬瀬皿次だが、冬瀬陽月の為には自分が身を引くのが良いという結論に至りそうになる。そんなとき、地下貧民街時代の仲間であるアワリティアが発破をかける。

 シリーズ最終巻。何かもったいなかったな。

ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー (2)

勝つことを至上に置く
評価:☆☆☆☆★
 木崎美紀を騙した御陵佳多理を下し、《底辺世界の愚者》(アンダー・ジ・イディオット)としてウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネーに参戦することになった冬瀬皿次ことジェイファは、《二律背反の死神》(ルナティック・ザ・デス)と呼ばれる相棒の冬瀬陽月の夢を叶えるのに協力することにした。
 バトルフィールドでは息が合うようになって来た二人ではあるが、日常生活では相手の表情が硬いように感じてしまい不満だ。そんなある日、冬瀬邸を四季の富豪のひとつである神夏磯あいを名乗る少女が訪ねてくる。それは、かつてジェイファを拾った下層貧民街のコミュニティを現在束ねる、幼なじみにして詐欺師の少女アワリティアだった。

 ジェイと陽月の関係に怪しいものを感じたティアは、彼らと同居すると宣言し、様々にちょっかいをかけてくる。だが彼らもティアにかまってばかりはいられない。次なる対戦相手が決まったのだ。
 《狡猾な射手》(トリック・シューター)寄辺恭弥と《依存体質の悪霊降ろし》(スピリチュアル・メディアム)寄辺神子の兄妹は、勝利のほとんどが不戦勝という奇妙な相手だ。そしてその懸念は正しく、クラスメイトの住良木胡蝶や音羽真琴を巻き込んだ、盤外戦術が繰り広げられることになる。

 相棒二人の信頼関係が深まったところで、それを揺るがすヒロインキャラの投入という、ラブコメとして王道のステップを踏みつつ、バトルとしては邪道の盤外戦術をメインに扱うという構成になっている。だがそこを《独自解釈》というチートに近い技術習得に邁進することで乗り越えようとするのは、バトル的には王道の展開と言えるかもしれない。
 次巻は恋に友情に揺れる乙女の展開となりそう。

ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー

理不尽にあらがう少年と少女
評価:☆☆☆☆★
 第18回電撃小説大賞銀賞受賞作、三河ごーすと「ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー」。

 電子マネーによるマネーフローが一般的になり、社会は政府に徹底的に管理される様になった。その最たるものが、収入による身分制度だ。年収一億円以上の世帯のみが天空高等民街と呼ばれる上奏世界に住むことが出来る一方で、年収には約万円以下の世帯は太陽の当たらない地下貧民街で暮らさなければならない。ゆえに人々は、隙あらば金を稼いで上へ行こうとする。合法非合法を問わずだ。
 地下貧民街で生まれたジェイファもそんな一人。かつて両親が騙され、騙した人間は中流平民街に上ったのを恨んでいる。その恨みを晴らすべく、非合法のパスで中流貧民街に入った彼は、中流の人間を破滅させるべく、豪邸に侵入して強盗を働こうとするも、シャワー中の少女・冬瀬陽月に取り押さえられてしまう。
 そんな陽月は、ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネーという、中流世界で流行している合法バトルの有名選手だった。変幻自在の特性を持つ半液体金属と、それをコントロールする魔術カードの組み合わせで、ファンタジーめいた能力を揮いバトルする大会には、大量のマネーが動く。その大会において、陽月は狂える二律背反の死神(ルナティック・ザ・デス)と呼ばれる無敗のコンビだった。

 だが、仮面の強奪者(シークレット・スナッチャー)と仮面の五色魔術師(オールラウンダー)に初敗北を喫し、相棒だった死神の従者(セーフティ・アサシン)こと木崎美紀を半身不随にされてしまった陽月は、戦うことを恐れるようになってしまった。
 しかしそれでは、彼女のスポンサーである冬瀬一郎は納得しない。ジェイファの身体能力に目を付けた彼は、ジェイファに冬瀬皿次という名前を与え、陽月のパートナーとしてデビューさせた。だが、ウォーリアーとして何の才能ももたなかった皿次は連敗し、底辺世界の愚者(アンダー・ジ・イディオット)という二つ名をつけられてしまう。それに、勝利には陽月との協力関係が欠かせないのに、ちっとも信頼関係を構築することが出来ない。

 そんな彼らは普通の高校生として学校にも通うのだが、そこで、かつて地下貧民街で友人だったレビンこと御陵佳多理と、彼に親しく接する生徒会長・五条明美に出会うのだった。

 カードゲームの様な仕様で魔法じみた能力を発揮し戦うバトルものの設定は中二病的に、不平等なっ世界にあらがう少年少女の生きざまを描く部分では青春ラブコメっぽく仕上げられている。頑なに閉じこもる少女の心を、次第に彼女に魅かれていく少年が少しずつ開いていくという展開を柱とし、その中で、世界から押し付けられた社会構造への、正道・邪道での抵抗というエッセンスが付け加えられている。
 冒頭の展開は唐突でご都合主義な感があり、スマートな導入とは言えない。しかしそこを受け入れれば、少年と少女のやり取りはほほえましくも感じられるだろう。

 バトル部分は、広沢サカキ「アイドライジング!」にも通じるところがある。

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