水沢夢作品の書評/レビュー

俺、ツインテールになります。 (3)

メガネっ娘
評価:☆☆★★★
 属性力(エレメーラ)をエネルギー源とする異世界人アルティメギルによって滅ぼされた世界からやって来たトゥアールにテイルギアを託され、ツインテイルズというヒーローになった観束総二と津辺愛香は、ツインテールを守るため、アルティメギルの侵略から世界を守っていた。生徒会長の神堂慧理那も仲間に加え、それぞれの持つ変態な性癖に振り回されながらも、何とか世界は守られている。
 しかし、アルティメギルの首領の側近ダークグラスパーが現れる。彼女はかつてトゥアールのファンだったというイースナという少女だった。新たな敵の登場から世界を守りつつ、メイドの桜川尊の婚姻届攻撃から身を守りつつ、ドMな生徒会長の貞操を守るため、今日も彼らは戦う。

俺、ツインテールになります。 (2)

譲れぬ立場
評価:☆☆☆☆★
 観束総二と津辺愛香は、トゥアールという異世界人にテイルギアを預かり、ツインテイルズに変身して、人間の属性力(エレメーラ)をエネルギー源として生きているアルティメギルという異世界人と戦い、ツインテールと、ついでに世界を守る戦いに身を投じることになった。
 中二病が抜けない母親の観束未春も首を突っ込んできて、犬猿の仲である愛香とトゥアールの争いにうんざりしつつ、今日もツインテールを愛でる総二は、やはりツインテールが似合う生徒会長の神堂慧理那が、アルティメギルに何度も狙われることに心を痛める。

 一方、ツインテイルズにやられっぱなしのアルティメギルは、巨乳属性と貧乳属性という、これまた犬猿の仲の隊長たちを地球に送りこんで来ていた。

 う〜ん、あまりにも敵が咬ませ犬すぎないか?あれだけふざけていてもやられもせず、余裕で勝っちゃうなんて、敵がぬる過ぎるでしょ。一番盛り上がる戦いが、内輪での愛香とトゥアールのやり合いだなんて、どんなもんなんだか。
 新たに投入されたメイドの桜川尊も上滑りしているし、慧理那もキャラクターの行方が不明になっているし、そもそも、今回はツインテール愛が若干薄れていたんじゃないかね?

俺、ツインテールになります。

ツインテールは最強少女
評価:☆☆☆☆★
 高校入学してすぐ、ツインテール好きを暴露されてしまった観束総二は、幼なじみでずっとツインテールをしている津辺愛香と一緒に、善後策を相談していた。そこに突然、トゥアールと名乗る巨乳少女が現れ、観束総二にブレスレットをして欲しいという。してくれれば、代わりに何でもしてあげるという条件付きで。
 総二はツインテールにしてもらおうと心に思うが、津辺愛香は怪しい商法だと大反対。しかしトゥアールは、半ば強引に、総二にブレスレットを装着させてしまう。

 まるでそれを待っていたようなタイミングで、アルティメギルという異世界人が地球にやってきた。彼らは人間の属性力(エレメーラ)をエネルギー源として生きている。
 属性力とは、ツインテールやナース服、ブルマなど、何かを大好きだという心の力であり、それはどんなエネルギー源よりも膨大なエネルギーを秘めているという。総二は、彼自身のツインテールに対する属性力の強大さをトゥアールに見込まれ、ブレスレットを介してテイルギアという、アルティメギルと戦う力を託されたのだった。

 津辺愛香の反対を受けつつも、属性力を奪われるとその少女は二度とツインテールに出来なくなってしまうと聞き、観束総二はツインテールを守るために戦うことを決意する。そしてトゥアールは、そんな総二に一目惚れをし、彼の童貞を奪うことを決意するのだった。
 そこから繰り広げられるのは、二つの死闘だ。一つは、テイルギアを装着しての外敵との戦い。もう一つは、愛香とトゥアールの女の戦いである。

 テイルギアを装着して総二が戦う姿は、神堂慧理那をはじめ、ツインテールのファンを増やす結果となり、自宅に秘密基地が出来て、母親の観束未春を喜ばせる結果となるのだった。

 タイトルに偽りなく、おおよそツインテールとしか言っていない。そして、侵略者との戦いよりも、泥棒猫との戦いの方がバトルらしいという、ハイテンションなラブコメという趣だ。
 そんな中で、妙に真面目に、キャラクターの動機を丁寧に描いていたりもする。主人公に惚れるヒロインはお約束だが、なぜ惚れるかと言うことを、それなりに納得できる形に仕上げているのだ。おそらく、物語を読んでいてそういうことに疑問を持つ人だったのだろう。

ホーム
inserted by FC2 system