未味なり太作品の書評/レビュー

イケニエハッピートリガー II

カミサマの過去
評価:☆☆☆★★
 七代目のカミサマとなった少女は、何事かをなして死ぬために、自らを殺しに来た少女エルをシアワセにすることを決意する。そのために異世界を作り、エルの幸せをシミュレートするのだった。
 クマのぬいぐるみの能力者カレンから、エルを幸せにすれば死んでしまうという現実を教えられた高松裕は、誰もが幸せになるための手段を考え始めるのだった。

イケニエハッピートリガー

価値観の相違
評価:☆☆☆☆☆
 神様の気まぐれで人類は救済されることになった。救済の方法は、全人類に超能力を与え、その力で幸せになるということ。これが実行される条件はただ一つ。たまたま選ばれたエルという少女を、全人類で寄ってたかって殺せばよい。
 ただし、エルは不死になっているため、暴力で殺すことはできない。彼女を殺す方法はただ一つ。彼女を幸せにすればよい。彼女自身が幸せを感じれば、彼女は死んでしまうのだ。

 神様から課されたタイムリミットまであと少し。世界を孤独にさまようエルの前に、異世界からやってきた高校生の高松裕が姿を現す。何も知らない彼は、孤独にさまよう彼女にこう約束した。

「君を幸せにしてあげる」

 はたしてこの結末は?

 第10回新人賞審査員特別賞受賞作品だ。

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