暁月あきら作品の書評/レビュー

症年症女 (3)(原作:西尾維新)

評価:☆☆☆☆☆


症年症女 (2)(原作:西尾維新)

評価:☆☆☆☆☆


症年症女 (1)(原作:西尾維新)

評価:☆☆☆☆☆


めだかボックス (22)(原作:西尾維新)

さよならのはじまり
評価:☆☆☆☆☆
 不知火半袖を箱庭学園に連れ戻したものの、今度は黒神めだかが黒神グループ総帥の座を継承するため、箱庭学園を退学すると言い出した。生徒会長の人吉善吉は、めだかから一緒に来るように誘われるのだが、それを断り、めだかを引き留めたい気持ちをグッとこらえて、盛大な壮行会を企画する。
 それは箱庭塾の時代に安心院なじみが冗談で考えた、百輪走だ。学園選りすぐりの生徒たち百人と勝負して勝てば、晴れて退学することができる。その勝負の行方と結末は?オールキャスト総出演!

 最後に十年後のみんなの姿と、球磨川禊のその後が描かれる。

めだかボックス (21)(原作:西尾維新)

自由への闘争
評価:☆☆☆☆☆
 不知火半袖を箱庭学園に戻すため、彼女の未来を束縛する獅子目言彦を倒すヒントとなるスタイルを学びに箱庭病院跡へと向かった黒神めだか、球磨川禊、人吉善吉、鶴喰鴎、贄波生煮は、杠かけがえ、寿常套の迎撃を受ける。ようやくたどり着いた鶴喰梟から、それまでの彼の行動の意図と野望が語られるのだった。
 そして、古代の英雄である獅子目言彦とのラストバトル。黒神めだかは彼我の実力差を理解しつつ、彼に勝負を持ちかけるのだった。その勝負の結末と、彼女の運命は?

 次巻が最終巻。スタイルという能力は言葉によるコミュニケーションをベースとするものなので、西尾維新の真骨頂とも言える領域であり、最後を飾るのにふさわしいテーマだったように思う。

めだかボックス (20)(原作:西尾維新)

心の底からの言葉
評価:☆☆☆☆☆
 黒神めだかの影武者という役目を終えて箱庭学園から去って行った不知火半袖を取り戻すため、里へと踏み入った黒神めだか、球磨川禊、人吉善吉、安心院なじみ、不知火半纏だったが、五千年前の英雄である獅子目言彦にボコボコにされ、三兆年生きたという安心院なじみは死んでしまった。
 不知火半袖を見捨て、球磨川禊や人吉善吉を昏睡させられ、自身も癒えない傷を負って逃げ帰らざるを得なかった黒神めだかは、黒神舵樹から家督を奪い取り、獅子目言彦に通じる可能性のあるスタイルの創始者である鶴喰梟に会いに行こうとする。

 鶴喰梟の息子である鶴喰鴎や、なぜいるのか分からないスタイルの使い手の贄波生煮をメンバーに加えつつ、思い出の地でもある箱庭病院跡に向かっためだかたちを待ち受ける事態とは…?

 少年漫画の王道的展開をネタにする余裕を見せつつ、一見すると普通のおっさん的なビジュアルに、とんでもない変態を詰め込んできた。バルサンで駆除すべき。
 スタイルという、表面的な字面の言葉を使った能力と、心の底からわき出すような半袖の言葉を対比させている様に思う。

めだかボックス (19)(原作:西尾維新)

不知火のルーツ
評価:☆☆☆☆☆
 漆黒宴もおわり、箱庭学園に日常が戻って来た。黒神めだかに求婚した人吉善吉は、結婚するまで口も利かないという古風な対応を見せるめだかにショックを受けるが、めだかはわずか二年のことと、ご機嫌で日常生活を送っていた。しかし、めだかは気づいてしまう。学園の誰も不知火半袖のことを覚えていないということに。
 半袖のことを知っている人を探し求めたどり着いたのは、安心院なじみのところだ。そしてこの現象が球磨川禊により引き起こされていると知り、禊から半袖自身の希望により、記憶を消去したと聞かされる。

 もうひとり、半袖の記憶を残していた善吉と共に、半袖を追いかけて向かったのは、不知火半纏がルーツだという、不知火の里だ。そしてそこで彼女たちは世界の秘密を知ることになる。

 強さのインフレーション、そして怒涛の展開へ。懐かしのキャラクターも再登場する。

めだかボックス (18)(原作:西尾維新)

セリフが少ない理由
評価:☆☆☆☆☆
 「鶴喰」「潜木」「寿」「桃園」「贄波」「叶野」「杠」の黒神分家の婚約者候補から結婚相手を決める漆黒宴に強制招待された黒神めだかは、球磨川禊、不知火半袖、安心院なじみ、不知火半纏、鶴喰鴎という反則気味のチームを組んで敵地に乗り込む。その情報を知らされた人吉善吉は、黒神くじら、江迎怒江、鰐塚処理、虎居砕ら生徒会執行部を引き連れて助けに向かうことにした。
 月下氷人会の兎洞武器子が送り込んだ婚約者候補の贄波生煮や叶野遂を下しつつ、南極までやって来た一行は、同じく潜木もぐらに足止めを食らってしまう。一方、黒神めだかは、残る婚約者候補の桃園喪々、杠かけがえ、寿常套と共に、ある場所へと向かおうとしていた。

 鰐塚処理の咬ませ犬化が進行しすぎて憐れ。とりあえず奴に振って落とすパターンが出来上がっている。そして漆黒宴は案外あっさりと今巻で終了。アンケートが悪かったのかな?ゲーム内容といい、ネーミングといい、かなり手間がかかっていると思うんだけどね。そういう考えさせる奴は人気が出にくいのかな?

めだかボックス (17)(原作:西尾維新)

主人公のジョブチェンジ
評価:☆☆☆☆☆
 人吉善吉が箱庭学園第百代生徒会長に就任し、“呪い”から解き放たれた黒神めだかは高校生活を謳歌していた。そんなめだかと鶴喰鴎の前に、月下氷人会の兎洞武器子が現れ、漆黒宴の招待状を手渡す。それは「鶴喰」「潜木」「寿」「桃園」「贄波」「叶野」「杠」という黒神分家からめだかの婚約者を選ぶ戦いの場だった。
 一方、庶務の虎居砕から、黒神めだか、球磨川禊、不知火半袖、安心院なじみ、不知火半纏、鶴喰鴎が一週間消息不明殿情報を聞いた人吉善吉は、黒神くじらや江迎怒江、鰐塚処理ら生徒会執行部を率い、彼女たちを助けに戦いの場へと赴く。だが既に、めだかたちの姿はそこにはなかった。

 元気いっぱい、女子高生をする黒神めだかという、これまでにはない姿が描かれる。ジョブもヒーローからヒロインにチェンジしたらしく、助ける側ではなく、助けられる側に回っているのだ。これもラブコメに転換した副作用と言うべきだろうか。

めだかボックス (16)(原作:西尾維新)

安心院なじむの動機
評価:☆☆☆☆☆
 箱庭学園の創設者である安心院なじむのより、人吉善吉は箱庭計画の主人公となり、生徒会長にして幼馴染の黒神めだかに挑むことになった。江迎怒江や鶴喰鴎のサポートを受けつつ、不知火半纏によりスキル「愚行権(デビルスタイル)」を開発してもらいつつも、普通の生徒会活動は続く。
 体育祭、文化祭、聖夜祭。箱庭学園の三大祭が終われば生徒会長選挙だ。球磨川禊率いる裸エプロン同盟は、財部依真、鰐塚処理、与次郎次葉、希望が丘水晶、喜々津嬉々が反則的な行動で生徒会長選挙の妨害に動き、喜界島もがなや阿久根高貴は正攻法から黒神めだかに対峙する。

 文化祭にバンドとしてやってくる八人ヶ岳十字花、不老山ぞめき、須木奈佐木咲は生徒会長選挙にどうからんでくるのか?そして選挙管理委員長の太刀洗斬子が見せる本気とは?そして保健委員長の赤青黄の私服の残念さが明らかになる。

 なお折り込みのチラシとして「箱庭学園新聞」の第四号が、おそらく初回特典で封入されている。

めだかボックス (15)(原作:西尾維新)

バラバラに広がる楽しいゲーム
評価:☆☆☆☆☆
 箱庭学園の創設者である安心院なじむの計略により、生徒会長にして幼なじみの黒神めだかに敵対する道を選択した人吉善吉は、江迎怒江と共に記憶の世界に放り込まれてパワーアップのための特訓に挑むことになる。それは、善吉の心理を彼自身に自覚させるという、心を鍛えるものだった。
 一方、善吉の前に現れた主人公に最も近かった男の鶴喰鴎は、善吉がいない間にめだかに挑戦状を叩き付ける。序盤はめだかを圧倒する勢いで戦局が推移していたが、ある段階からそれは逆転してしまう。その原因とはいったい何なのか?

 仲良しこよしの生徒会が分裂したことに心を痛めた喜界島もがなが助けを求めた球磨川禊の繰り出した作戦は、めだかにも匹敵するアブノーマルたちの長、委員長連合を取り込むものだった。しかし一筋縄ではいかない連中揃いに、さすがの球磨川も苦労するのでは…?

 バトルをしたり、ゲームをしたり、精神修行をしたり、それぞれバラバラに勝手なことをやって楽しんでいるようでありながら、実は一つのことを目指している…という感じにまとまるのか、はたまた発散したままデウス・エクス・マキナの登場を待つことになるのか、ちょっとドキドキの展開になっている。
 折り込みのチラシとして「箱庭学園新聞」がおそらく初回特典で封入されている。次回は「小説版 めだかボックス 上 久々原滅私の腑抜けた君臨または啝ノ浦さなぎの足蹴による投票」の初回版に封入されるらしい。

めだかボックス (14)(原作:西尾維新)

ラブコメるためにバトれ
評価:☆☆☆☆☆
 次代を担う生徒会役員を育成するプロジェクトにおいて、小人物らしさをさらけ出してしまった人吉善吉は、生徒会長にして幼なじみの黒神めだかに見切られてしまう。めだかと断絶し落ち込む善吉を屋上へと呼びだしたのは、宿敵・安心院なじむだった。
 彼女は善吉に対して、めだかに彼を見させるためには、彼女の敵になるしかないと説き、彼女を倒すために主人公になれという。そのための指導教官として派遣されたのは、鶴喰鴎という男だった。

 予定調和の様に仲良くやって来た生徒会は一瞬にして瓦解。めだかにつく勢力と、めだかに敵対する勢力に分割してしまう。それに納得がいかない喜界島もがなは、球磨川禊に仲裁を頼むのだが…当然彼がまともな方法を取るわけもない!箱庭学園にはさらなる混乱が訪れるのか?

めだかボックス (13)(原作:西尾維新)

あ、思い出した!
評価:☆☆☆☆☆
 安心院なじむの箱庭計画に対抗してはじめられた、黒神めだかの後継者を見つけ出す次世代育成プログラムの一環である宝探し。分岐でツーマンセルとなった阿久根高貴と鰐塚処理の前に現れたのは、飼育委員長・上無津呂杖だった。
 ここに至るまでに阿久根高貴にデレた鰐塚処理に、もはや昔の面影はない。この状況で、真っ向勝負を仕掛けてくる飼育委員長の関門を切り抜けることが出来るのか?阿久根高貴の知恵が冴える。
 あの手この手の関門を切り抜けているうちに、参加者だけでなく読者も忘れ去ったかもしれないあのキャラがいたことを、改めて思い出させられる。そしてその形は、これまでの全てを覆すような痛烈なもの。
 キャラクター的には球磨川禊の格好良さが際立つけれど、阿久根高貴のオールマイティな描かれ方もすごい。それは今回、周囲に自分よりも格上の人間がいないことが大きな要素なのだろう。誰かが出来るなら任せる。でもできないなら自分がやる。彼は働かない下位8割の内の上位2割なのかもしれない。

めだかボックス (12)(原作:西尾維新)

オールスターズの逆襲?
評価:☆☆☆☆☆
 黒神めだかの後を継ぐ、第100代の生徒会長候補者として養成されることになった、財部依真、鰐塚処理、与次郎次葉、希望が丘水晶、喜々津嬉々の5人の女子中学生は、球磨川禊の洗礼も受けて、月に一度のオリエンテーションに臨むこととなった。
 今回のテーマは、宝探し。めだかがノリノリで企画した、箱庭学園を舞台にしたイベントだ。このイベントで明らかになるのは、一体何なのか?

 個人戦かと思いきや、一転、チームプレイが主題となった。副賞にそれぞれが希望したものが曲者で、それをいかにとるか、あるいはいかにとらないかで駆け引きが繰り広げられる。
 女子中学生たちも見せ場は色々あるのだけれど、目立ってゲームを主導するのは、何故か監督役の現役生徒会役員たちだ。

 それもそのはず、裸エプロン先輩!こと球磨川禊は、ゲームに勝利したら女子を裸エプロンで傅かせるという野望を抱いているし、逆に阿久根高貴は、めだかと勝負する権利など絶対に欲しくないので、いかに自分が優勝しない様に、かつ、邪悪な存在に優勝させないかの策を巡らすのだ。
 阿久根高貴の策略はソツがなくてスマートで理想的なのだが、やっぱりこう叫びたい。「は、裸エプロン先輩ぃぃぃ!!」球磨川禊は人間の欲望に素直で、強力な能力を持っているにも拘らず、人間の弱さに負けてしまう。ダメなんだけれど、愛すべきキャラクターであり、何故か応援したくなってしまうのだ。

 一方、メインキャラの一人であるはずの人吉善吉が、その頃なにをしているかというと…。

 なお表紙下では、保険委員長・赤青黄の裸エプロン姿を、斜め後ろから堪能できる。

めだかボックス (11)(原作:西尾維新)

完璧と最弱の対決
評価:☆☆☆☆☆
 生徒会戦挙もついに最後の会長戦を残すのみとなった。もちろん登場するのは、黒神めだかと球磨川禊だ。めだかに勝つために、はじまりの過負荷を安心院なじみから取り戻して来た球磨川に対し、めだかは勝利をつかめるのか?そしてその勝利のかたちとはどうあるべきか?
 王道を行くヒロインに、誰よりもマイナスな男が括弧をつけずに挑む!

 なんか球磨川が異常なまでに格好良くなった分、人吉善吉ちゃんはめっきり目立たなくなってしまった気がしなくもない。このまま準主役の座を奪われてしまうのか?

めだかボックス (10)(原作:西尾維新)

マイナスたちの叫び
評価:☆☆☆☆☆
 生徒会戦挙会計戦は、人吉親子v.s.球磨川禊と江迎怒江のタッグマッチとなった。各チーム一人が爆弾付きブレスレットをして、相手が持つ鍵を奪い合うというもの。球磨川のアドバイスにより、ラフラフレシアをバージョンアップさせた江迎は、人吉親子を追い詰める。
 しかしそのとき、安心院なじみから与えられた人吉善吉のアブノーマル・欲視力が発動し、戦いに新たな展開を生む。

 一方、副会長戦の開始を前に、不知火半袖も、彼女自身のマイナスを使い、生徒会戦挙に介入してくる。一体彼女の目的は何なのか?

 そして球磨川の、格好つけない心の叫びが聞こえます。

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めだかボックス (9)(原作:西尾維新)

死後の世界で出会う人
評価:☆☆☆☆☆
 生徒会戦挙庶務戦は、人吉善吉の勝利に終わるものの、対戦者二人がハブ毒に犯されるという結果に終わった。その先で登場する新たな人物、安心院さんの役割とは何か?
 そして新たに始まる書記戦に当たり、黒神くじらは球磨川禊からスカウトを受ける。素晴らしいものは地獄からしか生まれないという彼女の信念に従い、名瀬夭歌は過負荷の仲間となってしまうのか?

 ちっとも普通通りには進まない生徒会戦挙は、次に誰が戦うのか全く分からない展開になってしまっている。正統派バトル物の王道は絶対に進まないぜ、って感じだ。まあそれでも面白いから良いけれど。
 球磨川のセリフにはたまに本心を言っているんじゃないかと思えることも多い。でも、いつも戯言を言ってばかりなので、誰にも本気にしてもらえなくなってしまっているところは、とても普通の人間っぽい。

 カバー下の表紙絵の黒神めだかたち生徒会執行部の私服姿、特にめだかちゃんがよい。あと、くじらさんがデレます。

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めだかボックス (8)(原作:西尾維新)

マイナス十三組の秘策
評価:☆☆☆☆★
 黒神めだかは、球磨川禊たちマイナス十三組に対抗するため、前生徒会長の日之影空洞を引っ張り出そうとする。だが、その対応はすでに後手にまわり気味で、不知火半袖の提案を受けた球磨川は、めだかを徹底的に追い詰める策を実行に移していた。
 ここからマイナス十三組との本格的なバトルが始まる。

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めだかボックス (7)(原作:西尾維新)

闇を掃う深き闇
評価:☆☆☆☆★
 人吉善吉の協力により、都城王土の洗脳から抜け出すことに成功した黒神めだか。十三組の十三人とのバトルはいよいよクライマックス。黒神まぐろを含む阿久根高貴・喜界島もがなの生徒会メンバーたちは、ついに最下層の地下十三階へとたどり着く。そこに広がっている光景とは?

 自分の異常性をコントロールしようと、まさに王者のごとき精神で苦労してきた幼少期の都城王土は、絶望により現在の姿へと化してしまった。自らに対する志の高さゆえに陥った深き闇は、黒神めだかの抱えるさらに深い闇によって掃われることとなる。
 そして、バトルを終えた彼らに待っている新たなる展開。めだかの前に立ちふさがる彼の持つ、エリートを排除すれば劣等感を抱かなくて済むとか、争うことも思いつかないバカばかりなら平和という思想は、古今の様々な物語を通じて警鐘を鳴らされて来た、牢獄の未来の写し絵の様にも感じる。

 昨日の敵は今日の友として、新たな敵に立ち向かうことが出来るのか?箱庭学園の未来はいずこ?

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めだかボックス (6)(原作:西尾維新)

もがなが見るめだか像
評価:☆☆☆☆★
 姉くじらの実験により、めだかは自身の強さの根拠を失い、最下層に連れ去られてしまう。呆然とする生徒会メンバーの前に現れるのは、自称負け犬軍団の助っ人たちと、新たなる十三組の十三人のメンバーたち。
 連れ去られためだかが再び善吉たちの前に姿を現したとき、そこにいたのは全くの別人だった。

 同じ女の子のもがな視点から見ためだか像は、善吉たちが抱くそれとかなり違うので面白い。他人に影響を与える側面よりも、他人から影響を受ける側面が強調されていて、現在めだかが置かれている状況を示唆している感じがする。
 相変わらず文字数が多いので、読むには結構時間がかかります。

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めだかボックス (5)(原作:西尾維新)

覆面の下の素顔
評価:☆☆☆☆★
 次なる対決は、旧破壊臣阿久根高貴と名瀬&古賀コンビ。黒神真黒の変態性が発揮される中、暴かれる名瀬の覆面の下から現れる素顔とは。
 中学時代の話を織り交ぜながら、現在へのつながりが語られる。

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めだかボックス (4)(原作:西尾維新)

セリフが多い
評価:☆☆☆☆★
 フラスコ計画の本拠地に視察に出向く生徒会一行。フロアを一つ下るたびに、強敵が出現する。

 マンガなのだけれど、原作者の作風を反映してか、セリフの分量がすごく多い。今回は説明が多いから特にそう感じる。そういう意味で言うと、全頁イラスト付きのライトノベルという見方もできるのかもしれない。

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めだかボックス (3)(原作:西尾維新)

異常者たちの世界
評価:☆☆☆☆★
 性善説に基づいて人を正しき道に引き戻そうという黒神めだかと、性悪説に基づいて人をルールで縛り逸脱しないようにさせようという雲仙冥利の直接対決。常識外の戦闘力による対決は、めだかの隠された本性を暴きだす。
 そして普通の学園生活から抜け出し、異常者たちとの邂逅。めだかを傷つけ得る存在たちの出現は、めだかのスタンスにも変化をもたらしてくる。

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めだかボックス (2)(原作:西尾維新)

仲間が一人増えた、敵が現れた
評価:☆☆☆★★
 水中運動会での対抗戦、そして風紀委員会の登場で、完全にバトル路線が確定したようだ。

 当初、黒神めだかが生徒会執行部の全役職を担っていたことが象徴しているように、今の状態では、他の役員がいてもいなくても同じになってしまっている。実際、最終的にはめだかが対処するので、他の役員には活躍の舞台がなく、見た目の特徴は付加できても、キャラ自体の魅力が向上するチャンスがない。
 マンガでは1ページの情報量が多いため、一人の突出したキャラクターだけでは、画面をもたせられない気がする。脇を固めるキャラがいて、主人公を際立たせる敵がいるから、それらを絵で一度に表現できるマンガに価値があるのではないか。しかし今はその特質が生かしきれていない気がする。
 おそらく、この作品を小説にするならば、刀語に似た作品として成立するとは思うのだが…。

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めだかボックス (1)(原作:西尾維新)

マンガへの進出
評価:☆☆☆★★
 西尾維新原作ということで購入した。簡単に言うと、才色兼備超絶無敵の生徒会長が目安箱の投書に寄せられたトラブルを片っ端から解決し、ついでに生徒会役員も増やしていくという物語。変に偏った能力の持ち主が登場し敵対するので動きがある分、マンガという媒体なので言葉遊び的な要素は控え目になっている。
 1巻は、生徒会長黒神めだかの能力や性格の説明と、その幼なじみにして生徒会庶務の人吉善吉の立ち位置紹介が主な内容。学園青春ものとして展開するのか、学園バトルものとして展開するのかは、これからの反応次第という感じでしょうか。

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