椎名高志作品の書評/レビュー

絶対可憐チルドレン (48)

評価:☆☆☆★★


絶対可憐チルドレン (47)

評価:☆☆☆★★


絶対可憐チルドレン (46)

評価:☆☆☆★★


絶対可憐チルドレン (45)

評価:☆☆☆★★
バベル内部にスパイの影 そしてあの人に魔の手が

絶対可憐チルドレン (44)

悠理の帰還
評価:☆☆☆★★
 雲居悠理が帰還し、チルドレンと行動を共にすることになる。

絶対可憐チルドレン (43)

兵部京介が青くなる
評価:☆☆☆★★
 学園に黒い幽霊のローカルネットワークが形成され、パティら元黒い幽霊のメンバーが影響を受け始める。その原因は何か?
 兵部京介が青くなる。

絶対可憐チルドレン (42)

初めての任務
評価:☆☆☆☆☆
 風邪を引いた薫の超能力暴走の危機を乗り越え、松風を単独指揮官とする初任務が始まる。

絶対可憐チルドレン (41)

疑いの目
評価:☆☆☆☆☆
 黒の幽霊の手先疑惑をかける少佐あらため生徒会長が、松風浩一を試験をする。

絶対可憐チルドレン (40)

高校生編の始まり
評価:☆☆☆☆☆
 チルドレンも高校生となり、クラスメイトの松風浩一がストーリーに入り込んでくることになる。

絶対可憐チルドレン (39)

中学生編の完結
評価:☆☆☆☆☆
 兵部京介少佐が復活し、フェザーは幽霊の娘(ファントム・ドーター)の雲居悠里/ユーリの心象世界で、彼女の呪縛を解こうとする。一方、地上ではギリアムの投下したデイジーカッター爆発の瞬間が迫っていた。
 中学生編の完結。ついに未来は伊008の予知を凌駕する。

絶対可憐チルドレン (38)

兵部少佐の復活
評価:☆☆☆☆★
 いよいよ兵部少佐の復活。幽霊の娘(ファントム・ドーター)の雲居悠里/ユーリを救えるかが見所。

絶対可憐チルドレン (37)

異次元よりの帰還
評価:☆☆☆☆★
 兵部復活の予知がなされた。蕾見不二子管理官不在の中、政府や財団の目をかすめ、兵部復活をサポートすべく、皆本光一や賢木修二は、ザ・チルドレンの明石薫、野上葵、三宮紫穂を海外に連れていくことを決意する。
 もちろん、正規ルートで海外に出かけられない彼らは、パンドラの協力を経て、黒い幽霊の拠点を見られる洋館を目指す。そこには黒い幽霊の娘(ファントム・ドーター)の雲居悠里/ユーリがいた。

絶対可憐チルドレン (36)

初めての犠牲
評価:☆☆☆☆★
 戦況の悪化に伴い、軍部からの出撃要請をかわし切れなくなった超能部隊は、早乙女隊長の指揮の下、志賀、兵部、芥、夏見が南方戦線へ赴くことになった。蕾見は居残りだ。
 そしてやってきた島の飛行場で、超能部隊は狭い小屋に押し込められ、冷遇される。だが、偵察機が敵軍の機動部隊を発見したことで、彼らの処遇は一変し、血で血を洗う戦いの渦中に飲み込まれていくことになる。

 ようやく過去編が終わった〜!

絶対可憐チルドレン (35)

過去からの手紙
評価:☆☆☆☆★
 蕾見不二子管理官や賢木修二医務官が隠していることをザ・チルドレンの指揮官である皆本光一二尉が問い詰める少し前、その議題である黒い幽霊の娘(ファントム・ドーター)の雲居悠里/ユーリは、明石薫、野上葵、三宮紫穂らの前から姿を消すべく、準備を進めていた。

 そして物語は新たなステージへ?体調不良が続く蕾見不二子管理官から未来を任されたザ・チルドレンは、過去のいきさつを策される事になる。

絶対可憐チルドレン (34)

過去の回想だけ
評価:☆☆☆☆★
 明石薫、野上葵、三宮紫穂らザ・チルドレンの指揮官である皆本光一二尉に隠れてパンドラの真木司郎、加納紅葉と会談し、ユーリのことを秘密にしていた蕾見不二子管理官や賢木修二医務官は、皆本光一らに問い詰められ、情報共有の場を設けることになる。
 そこで語られたのは、帝国陸軍第0特務連隊超能部隊所属時のことだ。コメリカから政治亡命してきたイルカの伊008号と伊009号と共に向かったインパラヘン王国で、兵部京介や蕾見不二子は、マサラ・バルバレナや、トクイツ第三帝国総統フトルヒ・フトラーの命令でイルカを奪いに来たヨハネス・ファウスト准尉と出会う。

 過去の回想でほとんど丸々一巻という、あまりにひどい構成であり、許しがたき暴挙と言えよう。

絶対可憐チルドレン (33)

意思の赴くところ
評価:☆☆☆☆★
 兵部京介の不在を訝しがる筑紫澪に、少佐が虚数空間に飛ばされ生死不明だという事実を知られないため、必死の逃走劇を繰り広げたザ・チルドレンの野上葵、三宮紫穂によるリレーは、明石薫と皆本光一に引き継がれた。その結末は…?

 兵部京介の精神とフェザーの身体で構成された京介が出会った、バベル予知課のエスパー三橋姫子は、プレコグに加えて低レベルのテレパスも発現させてしまったため、蕾見不二子管理官や賢木修二、皆本光一から二軍落ちを宣告されていた。そんな彼女に対し、京介は少佐サイドを表面化させ、何やら干渉を試みる。
 一方、ファントムドーターであるユーリと、薫たちの友人である悠里の精神が新たな変調を見せ始めていた。パンドラの真木司郎、加納紅葉は、蕾見不二子管理官や賢木修二と会談し、それがもたらす未来について思案を巡らせる。

 アニメ化記念なのか、本人不在なのに兵部少佐がメインを張る話が多すぎる。もう、ザ・チルドレンは主役じゃないんじゃなかろうか?単なる女の子になっちゃってるよ。

絶対可憐チルドレン (32)

話せない真実
評価:☆☆☆☆☆
 黒い幽霊(ブラック・ファントム)を壊滅させるために本拠地に乗り込んだ兵部京介は、フェザー野協力でギリアムの意図はくじいたものの、本人は虚数空間に隔離され、その精神はフェザーの身体を利用して、蕾見不二子管理官の愛した子どもの頃の京介となった。
 パンドラの真木司郎、加納紅葉、藤浦葉の同意の下、明石薫、野上葵、三宮紫穂と共に皆本光一の家で暮すことになった京介だが、未だに兵部少佐の面影がちらつくらしく、皆本二尉は新しい生活に慣れない。しかし彼の力もあって賢木修二を無事に取り戻すことが出来た実績もあるため、無碍には出来ない。

 パンドラの大人組は事情を知っているものの、子供組は兵部少佐がどうなったかの顛末を知らない。兵部の身の上を心配する筑紫澪は、事情を知っているチルドレンに詰め寄るのだが、真実を話しても余計に心配させるだけなので、事情は話せない。
 帰省を口実に澪から逃げ切ろうとするチルドレンと皆本だったが、その最中、薫はこれを利用して澪に貴重な体験をさせようとする。

 薫が一気に大人っぽい表情を見せるようになり、皆本もドキドキで大変そう。仲間を気遣うその姿勢が、彼女をクイーンと呼ばせるのだろうか。

絶対可憐チルドレン (31)

暗い情熱を打ち砕け!
評価:☆☆☆☆☆
 未来を決定的に変えるため、黒い幽霊(ブラック・ファントム)の本拠地へと乗り込む兵部京介を助けるため、未来からやってきたフェザーも皆本光一に別れを告げて彼を追いかけた。このままでは彼女たちが辿った未来をこの世界も辿ることになるからだ。
 しかし、兵部少佐はフェザーを退け、ただ一人、超能力者を道具として扱うギリアムに対峙することになる。そして、彼の心の奥底にある暗い願望を見だした兵部少佐は、一つの賭けに出るのだった。

 こうして蕾見不二子管理官の前には、彼女が愛した子どもの頃の姿をした兵部京介が立つことになった。真木 司郎加納 紅葉藤浦 葉のP.A.N.D.R.A年長組は少佐を引き取ることを申し出るが、兵部自身は明石薫や野上葵、三宮紫穂らから離れることをよしとしない。
 そのうち、黒い幽霊の襲撃を受けた賢木修二が、大ピンチに陥ることになってしまう。

 ギリアムというのは、ある意味で普通の人々が感情移入しやすいキャラクターなのかもしれない。彼の感じているような挫折感は、大なり小なり感じたことのない人の方が少ないはずだ。
 しかし、挫折を世界に対する憎悪にまで成長させてしまう人もまた少ないと思う。結局、そこまで執着することができたという点では、ギリアムも凡人ではなかったということだろう。もっとも、彼自身がそれを喜ぶとも思えないけれど。

絶対可憐チルドレン (30)

違うお友だち、いらっしゃい
評価:☆☆☆☆☆
 大きな転機の前のちょっとどうでもよい話。犬神家と宿木家の確執にまつわり殺人事件が発生する!そんな予知を受けた皆本とチルドレンは、横溝風のタッチで彼らの実家へと潜入を試みる。大きな未来を変える前に、小さな未来を変えることが出来るのか?
 そしてその大きな未来を変えるべく、後顧の憂いを断った兵部少佐は黒い幽霊の本拠地へと殴り込みをかける。その変化を察して、超能力者たちが様々な想いを受け取る中、普通人の皆本は何を考えるのか。

 子供たちもちょっと大人になって、相手から見える自分という視点を意識し始め、大人である自分を夢想し楽しむ。そんな穏やかな日常に憧れつつも、そんな夢の様な日常は訪れないことを無意識に知っている。その光と影の落差が深みを生んでいく。
 やがて物語は、新たな要素を加えて行くことになる。ロリコンから脱却してショタコンへ?

絶対可憐チルドレン (29)

兵部という男の始まりと終わり
評価:☆☆☆☆☆
 兵部少佐や蕾見管理官がまだ若く素直な頃。陸軍超能部隊へ参加した二人は、蕾見の暴走の尻拭いをさせられることになった兵部は、戦闘機と空戦をすることになる。兵部の武器は三八式歩兵銃が一丁だ。この勝負で、兵部は超能力を開花させ、一方で転落の道を進み始める。
 そして現代に戻り、黒い幽霊との直接対決が開始される。兵部少佐の変化に、パンドラの子供たちは…。

 戦中戦後を生きる兵部という希代の超能力者の始まりと、最後に向けた彼の選択が描かれていると見るべきだろう。完全に兵部が主役だね。

絶対可憐チルドレン (28)

始まりの日
評価:☆☆☆☆☆
 前巻は野上葵メインのエピソードがあったけれど、今巻は三宮紫穂メインのエピソードが収録されている。
 一時的に、彼女らが初めて出会った未就学児特殊高超度エスパー保育区画で暮らすことになったザ・チルドレン。薫と葵が寝静まった頃、紫穂は起き出して邪魔者の賢木を麻酔銃で撃ち、皆本を外へと連れ出す。向かったのは、近所の廃墟。そこに残されていたのは、幼少時の薫の残留思念だった。

 そして後半は、前の世界大戦時の帝国陸軍第0特務連隊超能部隊のエピソードへ。兵部京介は、超能力研究者であった父の亡き後、同じ研究者仲間である蕾見男爵に引き取られることになる。そこで出会ったのは、3つ年上の蕾見不二子だった。
 そして彼らと早乙女大尉の出会いが、ひとときの充実した時間と、あの破局へとつながっていく。

 人の悪意や恐怖、不信や悔恨、罪悪感など、マイナスの感情に苛まれて育ったために、自分から距離を置くことで傷つくことがない様に身を守ってきた紫穂。葵との出会いも、それを増幅するだけでしかなく、彼女が自分の居場所を見つけるのは、薫との出会いを待つしかなかった。ゆえに、紫穂の薫への思いは特別なのだ。
 そして現代まで続く、兵部と蕾見管理官の因縁のはじまりのエピソード。あの愛らしい少年があんな風になるなんて…。

 いづれも現在の関係のはじまりが描かれる。

絶対可憐チルドレン (27)

葵が主役
評価:☆☆☆☆☆
 コメリカ合衆国のレベル7エスパー・アダムの問題解決に招聘された皆本は、アダムを唆してコメリカ関係者を振り切り、彼が行きたがっていた場所へと誘う。問題解決のためには、それが必要だと感じたからだ。そして、アダムがその心の奥に抱える後悔を受け入れる手伝いをすることになる。

 もうひとつは、葵が主役となるエピソード。派手さと実は乙女部分でも薫に負けてしまうし、頭脳戦と大人っぽさでは紫穂に負けてしまう。いつも一番にはなれないポジションの葵が、格好良い所と可愛い所を見せる。実はいちばん女子として男を頑張らせるのは、葵かも知れない。

 そして、黒い幽霊の新たな刺客ギリアムが登場。彼の能力とは一体何なのか?超能力者と普通人の未来を賭けた暗闘は、今も続いている。

絶対可憐チルドレン (26)

成長を促す気持ち
評価:☆☆☆☆☆
 外務省からの圧力で、ロビエト大使となったマッスルを掣肘する任務を与えられたザ・チルドレン。そのターゲットとなったのは、ロビエト大使の秘書官として活躍する紅葉だ。
 しかし、武力でどうにかできるような話でもなく、皆本と賢木が紅葉に接触することになる。いわゆるこれってデートですか?バベルの監視を振り切り、3人だけになった彼らが向かったのは…。そして、皆本貞操の危機を恐れる薫たちの行動は…?

 メインでは活躍させてもらえないバベル・パンドラの大人組が、メインとして登場するシリーズ。紅葉の意外な狙いも明らかになりつつ、皆本と薫の関係も、少し違った段階へと進んでいく。

 そして、ザ・チルドレンの成功で、国内外からの信頼を得た皆本は、コメリカへと出向。そこで上院議員から説明された任務の内容は、どこかで聞いたことがあるような内容だった!
 超能力の舞台はワールドワイドに広がっていく。

 おまけ漫画は紅葉篭絡作戦の後日談。

絶対可憐チルドレン (25)

新説・ナイチンゲールと薔薇
評価:☆☆☆☆☆
 薫たちバベル組と澪たちパンドラ組を含めた文化祭の様子が描かれる。彼女たちのクラスの出し物は演劇。パティ脚本のナイチンゲールと薔薇が演じられる。パティ脚本なので、彼女の趣味がかなり入っちゃうけど。
 そんな彼女たちが、悲劇であるナイチンゲールと薔薇に吹き込む新しい結末とは、そして、その最中に兵部少佐がファントムドーターに仕掛ける罠とは?
 大人たちの影ながらのサポートとは別に、子供たちは自分で未来を切り開いて行く様子は希望を象徴している気がする。

 おまけとして、筑紫澪の体育祭秘話を収録している。

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絶対可憐チルドレン (24)

意識してしまう薫
評価:☆☆☆☆☆
 大雨の中で地震に見舞われた災害現場へと救助に赴くチルドレン。そこで遭遇したのは、大規模な土石流と皆本が巻き込まれた二次災害、そして増援が見込めない状況だった。多くの人命を救うため、皆本救助を後回しにした薫の祈りに応えるように、B.A.B.E.L.地下に封じられた存在が目を覚ます。
 もう一つのエピソードは、みんなで出かけた室内プール付きリゾート施設で、フェザーの来歴の一部が明らかになる。

 皆本主任を意識してふつうじゃなくなってしまう薫や、やたらと関係をひっかきまわして楽しんでいる賢木特務技官など、メインの未来の物語を彩る現代の物語が面白い。

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絶対可憐チルドレン (23)

大人たちの戦い、子供たちの戦い
評価:☆☆☆☆★
 黒い幽霊の動向をつかむため違法捜査に踏み切った蕾見管理官と皆本、賢木の3人は、レアメタル結晶の闇バイヤーに接触した途端、黒い幽霊のエージェントの襲撃にあい、猛獣たちが棲む自然保護区のど真ん中に落とされてしまう。しかも蕾見と離れ離れになった皆本と賢木に攻撃的な能力はない。果たして生きて戻れるのか?
 フェザーがらみで九々津も再登場するこの巻。皆本たちが別行動をしていても、薫、葵、紫穂の3人は、新たな仲間たちと一緒に自分たちの意思で行動をはじめています。

 巻末のおまけでは、サプリメントで公約されたスクリーントーンを張る件の顛末が…!

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絶対可憐チルドレン (22)

伝えられていく想い
評価:☆☆☆☆☆
 チルドレンと同じ学校に通い始めたパンドラ年少組に対し、かつて皆本に自分たちが教えられたことを彼らに伝える薫たち。そんな交流を快く思わないファントム・ドーターは、彼らの一人であるカガリに目をつけ、彼に超能力を使わせようと罠を仕掛ける。

 前半は青春ものっぽく、後半は本筋である未来変革に関連したストーリーと、メインストーリーに絡んできたキャラクターたちを深めつつ、物語自体も進行させていく。
 ブラック・ファントム転向三人組がストーリーに関係し始めて以来、皆本中心のシリアス展開とチルドレン中心のギャグ展開のパターンが固まってきて、緩急のある物語になった気がする。

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絶対可憐チルドレン (21)

賢木先生の活躍
評価:☆☆☆☆☆
 チルドレンが小学生の時と変わらない態度でいようと務める皆本に対して、中学生になってどんどん変わっていくチルドレンの行動や想いを反映するためか、物語中における賢木の重要性がどんどん増している感じがします。優等生っぽくて硬くなりがちな皆本のペースを、賢木のふまじめさが緩めるという感じです。
 そして、ふつうの中学生のような日々を過ごすエスパーたち。でも、この楽しい日々は明日も保証されているものではなく、日常を続けるための非日常がいずれ訪れるのでしょう。

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絶対可憐チルドレン (20)

他者を気遣えるほどの余裕が生まれた
評価:☆☆☆☆☆
 小学生の頃は自分たちの能力に振り回されがちだったチルドレンだが、たとえ不測の事態にあっても他者に配慮できる余裕が生まれてきている気がする。
 彼女たちの未来を変えるためには、彼女たちの周囲の世界もまとめて変化させる必要があるのだから、このような方向性での成長が未来に好影響を与えると言うことなのかも知れない。

 海難事故の予防と堤防決壊の予防ということで、今回は水関係の事件ばかり。

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絶対可憐チルドレン (19)

ますます身近に感じてしまう
評価:☆☆☆☆☆
 テストでひとつでも赤点を取ると局長がクビになるという事態を受け、皆本が家庭教師モードに入る。しかし、皆本のことを本気で意識し始めてきた薫は、逆にその環境のせいでイマイチ勉強に身が入らず、部屋を飛び出す。そこに偶然現れた兵部がパンドラのアジトへ誘うのだが…。
 ファントム・ドーターの事件が一段落ついたので、パンドラが再登場。今回は薫ひとりということもあり、パンドラメンバーの普段の生活に入り込むことになる。

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絶対可憐チルドレン (18)

ただ決まっていることをなぞるだけなら、人間が悩む必要なんてない
評価:☆☆☆☆☆
 黒い幽霊が前面に出てきてからは少し控えていたパンドラが戦線に復帰。チルドレンが相手にしなければならない連中が一気に増えます。今までは皆本v.s.兵部の構図が多かったけれど、この巻ではバベルのエスパーv.s.パンドラのエスパーという構図が描かれます。皆本派と兵部派の対決という感じでしょうか。そして、蕾見管理官と兵部の邂逅。やはりこの二人は歴史がある分、ただ対峙していても深みがあります。
 物語に奥行きを与えているのが、意外にも扉の四コママンガ。本編では触れる暇がないエピソードが描かれたりもするので、本編でのキャラクターたちの行動に説得力が増します。四コマで変に暴れさせると世界観を台無しにしてしまう恐れもあるからバランスが難しいと思いますけれど、いまの所この試みは成功している気がします。

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絶対可憐チルドレン (17)

一気にドカンとは変わらないので、少しずつ方向転換を試みる
評価:☆☆☆☆☆
 キャリーに続いて皆本の過去を知る女、菜々子ちゃん登場。でも今回は、皆本の話を広げるというよりも、薫の心理を深堀りする展開に。チルドレン三人組も、それぞれの方向性で成長を続けているというお話。そしてこれは、来るべきバッドエンドを回避するためのステップを順調に登っている、ということになるはず。
 パンドラとバベルは対立しているように見えるけど、未来を変えるという根っこの部分で利害関係は一致している。だから、そこまで深刻な敵対関係になり切れない。そこで登場した黒い幽霊、という事なのかも知れないけれど、そこの面子っぽい人も、薫個人に興味を持っちゃっているよね。どんだけもてるんだろう?

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絶対可憐チルドレン (16)

変化する日常、近づく未来
評価:☆☆☆☆☆
 中学生になったチルドレンを実家に戻そうという案が出てきて、一人実家が離れている葵は猛反発。チルドレンの反抗作戦が開始されるが、超能力の暴走が重なってちょっとした騒動に。少し大きくなった彼女たちがめぐり合う、これまでとはちょっと違う世界。皆本たちに守られるだけだった彼女たちも、自分たち自身で世界と向き合い、それぞれに折り合いをつけていく。
 ティムやバレットも特務エスパーとして再登場し、ブラック・ファントムも直接的にちょっかいを掛けてくる。変化する日常は未来を変えることができるのか。

 最近とってもパロディが多いです。

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絶対可憐チルドレン (15)

やり直すチャンスと誘惑
評価:☆☆☆☆☆
 エスパー犯罪者の攻撃により、最近10年の記憶を喪ってしまった皆本。兵部の計らいにより治療がなされると共に、催眠によって10年前の姿で見えるように調整される。薫たちと同年代の見かけになった皆本は、三人と同じ学校に通うことになる。その天才により、かつて学校から居場所を奪われた皆本は、兵部より与えられたやり直しの機会に囚われそうになる。自らの命と引き換えにそのような行動をしようとする兵部の狙いは?
 薫&パンドラ女性チームと、ブラックファントムとの対決の決着編も同時収録。この巻で小学生編も終わり、次からは中学生編に入ります。

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絶対可憐チルドレン (7)

結びつく
評価:☆☆☆☆☆
 今回は主に、葵メインのお話と紫穂メインのお話で構成されています。葵編では、世界遺産にいたずら書きをする犯罪者との対決を通じて、皆本に対する葵の深い信頼と絆を感じることができます。
 紫穂編では、賢木とのやり取りを通じて、サイコメトラーの悩みと仲間へ寄せる想いを感じられます。…紫穂と賢木って、実は意外に良いコンビなのでは?あと、巻末おまけも笑えます。

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絶対可憐チルドレン (6)

愛は地球を救う?
評価:☆☆☆☆★
 強力な新キャラ登場。蕾見の登場によって、バベル側にも兵部と同じレベルで物事を考える人間が初めて登場した。…局長じゃちょっと役者不足だしね。
 破滅的な未来を回避するために、皆本では絶対に無理なアプローチから挑む蕾見。若干、趣味が混じっていることは否めないけれど。
 今回、クイーンのクイーンたる側面が薫に現れたけれど、その根本にあるのは皆本の教えであることもはっきりしてしまった。皆本の理想と社会の現実のギャップが将来の破滅を生んでしまうのかと思うと、色々複雑な気分だなあ。

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絶対可憐チルドレン (5)

根っからの善人はどこでも世話を焼く
評価:☆☆☆☆★
 兵部が過去に何を見、何を目的としてパンドラを設立したのかはまだ言明されていないが、澪のような子供たちを保護したり、少なくとも超能力者のより良い未来を目的としていることは間違いない。…闘争心を煽りすぎな気もするけど。未来視は、未来を見て行動することも予言の中に織り込まれている可能性もあるわけで、それで何かが変化するかは確定的ではないと思う。
 葵と紫穂のボーイフレンド問題に右往左往する薫はなんともいえない。結局、薫が仲良し3人組からイチ抜けしそうな気もするけどね、何となく。
 当初の構想だったと言う、皆本能力者バージョンの裏話も収録してあります。

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