東周斎雅楽作品の書評/レビュー

イリヤッド―入矢堂見聞録 (11) (画:魚戸おさむ)

夢はいつでも見れる
評価:☆☆☆☆★
 イリヤの冒険と、店番の話の温度差がちょっと面白い。緊迫感がフッと途切れてしまうのは良いのか悪いのか。
 一生懸命隠している秘密というのは、本人たちにとっては何より重要なのかもしれないが、わかってみれば、他の人間には大して意味のないこともある。最近のイエスの子孫論争などでも分かるように、あれほど信じられているように見えるキリスト教だって、それほど神聖化されている訳ではないのだから、どんなご大層な秘密もちっぽけなものに過ぎない。
 アトランティスの謎を解き明かしていくのも面白いけれど、ルイの話を中心にまとめたら、全く別のテイストの作品になるのだろうなぁ。

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