パトリック・ファーガン作品の書評/レビュー
♯HOOKED 消費者心理学者が解き明かす「つい、買ってしまった。」の裏にあるマーケティングの技術
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一言で言えば、マーケティング関連の心理的なアプローチに関するレビュー本と言えるだろう。第1章で従来の考え方を簡単に説明し、第2章以降で現在の考え方の要素を説明している。
【従来の考え方】
例)精査可能性モデル
「中心ルート」意識的な情報処理->明確な情報や論理的な情報が伝わりやすい
「周辺ルート」無意識的な情報処理->間接的または感覚的な情報が伝わりやすい
《問題点》@人間の態度を変えさせても行動に結びつくとは限らない(むしろ行動が態度を決める)
A注意・関心と意思決定の大部分は無意識下で行われる
B行動を起こすまでメッセージが記憶されていることはほぼない
【現在の考え方】
STEP 01 気づかせる
#HOOK 1 プリミティブにする(本能に訴えかける)
#HOOK 2 感情をわしづかみにする(恐怖・驚き・喜び、愛情・畏怖など)
#HOOK 3 わたしのこと?と思わせる(名前・顔・趣味、ターゲッティング)
#HOOK 4 サプライズを駆使する(唐突な動きや音、コントラスト、予想外・違和感)
STEP 02 考えさせる
#HOOK 5 ミステリー要素を加える(理解の隙間を利用して考えさせる)
#HOOK 6 ハードルをとことん下げる(具体的・指示的で分かりやすく短い)
#HOOK 7 物語のなかを歩かせる(共感、過去に聞いたことのある物語を利用)
STEP 03 行動させる
#HOOK 8 記憶にこびりつかせる(反復、最初と最後)
#HOOK 9 思考回路をショートカットさせる(ヒューリスティックの理解)
#HOOK 10 プライミング効果を駆使する(頭の中に発想を植え付ける)
あくまで要素を説明したにすぎないので、これらを組み合わせてどうやって広告を作るかは、別途考えないといけない。
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