三田紀房作品の書評/レビュー

無敵のSPI3 でる順 徹底攻略本 2016年 (内定請負漫画『銀のアンカー』式)

まるでセンター試験のよう
評価:☆☆☆★★
就職試験の際に課される適性検査の内、教養面の試験内容について、頻出問題の解法を紹介し、練習問題を掲載している。その範囲は次の通り。

【非言語能力】
推論(正誤)/推論(順位)/推論(人口密度・濃度)/推論(内訳)/推論(平均)/推論(複数選択)/集合/表の読み取り/場合の数(順列・組み合わせ)/場合の数(和・積の法則)/確率/速さ/損益算/料金の割引/分割払い/代金の精算/割合/物の流れと比率/グラフの領域/条件と領域/ブラックボックス/長文読み取り計算

【言語能力】
二語の関係/語句の用法/熟語の意味/長文読解/文の並べ替え/空欄補充

問題ノ難易度としては、義務教育を受けていて、算数と国語ができれば解ける問題となっている。しかし、私が知っているSPIと現在のそれは、実施方法の面においてかなり違うところがあるようだ。特徴的な点は次の通り。

・実施方式:
 1) 企業が実施するペーパーテスト
2) 企業が実施するパソコンでのWEBテスト
3) 専用会場で実施するWEBテスト
4) 自宅等で実施するWEBテスト
* 1)が全体の2割、3)が5割、4)が2割の内訳

私が受験した頃は、1)が主流だったように思う。まるでセンター試験のようだ。

無敵のエントリーシート・自己分析・自己PR・志望動機 2016年 (内定請負漫画『銀のアンカー』式)

自分に柱がなければ読んでみて
評価:☆☆☆★★
溺れる者は藁にも縋るという訳で、この手の指南書がなくなることはない。結局のところ、人事担当者の主観や感性に依存する部分なので、指南書の効果があったかを検証することはほぼ不可能なのだが、指南書を読んで良い結果を得られる、声の大きい人が多ければ、その指南書は良いものだと評価されることになる。ゆえに、本書を読んで良いかどうかを私が評価することもできない。そこで、いくつか気付いた点を挙げておくことにする。選定の参考にされたい。

構成:
第一章 エントリーシートの作法
第二章 エントリーシートのFAQ
第三章 通過/不採用エントリーシート事例
第四章 自己分析手法の紹介
第五章 企業別エントリーシートサンプル
※各章で何社かずつ、人事担当者インタビューを掲載

長所:
■ 漫画のイラストを多用し、文章を小さなブロックに分割した構成のため、あまり本を読んだことのない人でも読みやすい
■ 具体的に、こんなポイントをこんな風に書け、と示されているので、自分で書いた文章をその視点で見直しやすい
■ 同じテーマについて良い文例と悪い文例が併記されているため、何が要点か考えやすい
短所:
■ 人生をよく生きるは大企業に入るしかない、と洗脳される
■ 大企業、大企業と言っている割には、登場する人事担当者の所属企業の半数以上は、社員数200~300程度
■ B2B企業も検討するように指摘しているにもかかわらず、サンプルのエントリーシートのほとんどはB2C企業

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